サブプライムローン問題の出口が見えない。大手金融機関の損失はさらに膨らみ、その後モノライン保険大手の格付け引き下げが発表されるなど、サブプライム問題の影響は未だ全貌さえつかめない状況だ。先月、FRBが0.75%の緊急利下げに続いて0.5%の追加利下げを行った他、ブッシュ大統領が一般教書演説で、米国の景気の失速を認めた上で総額1460億ドル(約15兆6000億円)の景気刺激策を発表するなど、サブプライム問題の震源地となった米国も、あれこれ対策は取っている。しかし依然として、金融機関に新たな損失が出ることへの懸念と、景気の先行きへの不安は、市場関係者から払拭できたとは言い難い。
エコノミストの水野和夫氏は、サブプライム問題は、90年代から続いていた米国の過剰債務問題の最後の帰結と見るべきで、米国の過剰債務は総額で400兆円にのぼると見られるため、その損失処理には少なくとも数年はかかるだろうと予想する。しかも、日本がバブル期の不良債権を、高い貯蓄率とゼロ金利政策に頼ることでようやく処理できたのに対し、貯蓄率ゼロの米国では、同じような手法をとることはできないことが、米国にとっては問題解決をより困難にしている。
しかし、サブプライム問題に伴う不良債権の発生は、米国だけに留まらず、いずれは世界十数カ国へ飛び火する可能性が高いと、水野氏は指摘する。世界各国で米国と似たような不動産バブルが発生しており、そこへ世界中から資金が集まり、その金余りを受けて株式市場の高騰が起こっていた。遅かれ早かれ、世界各地でバブル崩壊がはじまり、『日本ひとり負け』から『みんな負け』状態に落ち込むことは避けられないと水野氏は語る。
グローバル経済を考察する著書を近年上梓している水野氏は、サブプライム問題は、もはや一国だけで経済政策を決めることはできないグローバル経済の必然を如実に表しているとも言う。80年代の日本のバブル期は、国家による経済政策が有効に働いていた。しかし今や、一国の経済政策でバブルを抑えようとしても、バブルを求める余剰資金が、世界中から流入してしまい、一国の力でこれを食い止めることはできなくなっている。この状態は今後更に加速し、結果として格差は拡大し、世界の二極化は進み、その影響を止める有効な手はない。
司会に経済ジャーナリストの町田徹を加え、サブプライム問題が露にするグローバル経済の実相の検証を通じて、現在の世界経済の進む方向が、人々の真の幸福につながるのかどうかを、水野氏とともに考えた。
水野 和夫みずの かずお
(三菱UFJ証券参与・チーフエコノミスト)
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1953年愛知県生まれ。77年早稲田大学政治経済学部卒業。80年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。80年、八千代証券(現三菱UFJ証券)入社。98年、金融市場調査部長、00年、執行役員、02年、理事・チーフエコノミストを経て、05年より現職。著書に『100年デフレ』、『虚構の景気回復』、『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』など。 |
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町田 徹まちだ てつ
(経済ジャーナリスト)
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1960年大阪府生まれ。84年神戸商科大学(現兵庫県立大学)商経学部卒業。同年、日本経済新聞社入社。87〜88年、米ペンシルバニア大学ウォートンスクールに留学。02年退社。同年、選択出版社に入社。03年にフリーとなる。著書に「日本郵政 解き放たれた巨人」、「巨大独占NTTの宿罪」など。 |
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噂によると、外国ファンドは主要先進国の株を買い、リスクヘッジの為に日本にカラ売りをかけてるみたいです。
まあ、下げの時は確実に連動しますから、賢いですねえ。
こんな国がグローバル経済だ、サブプライムだといってみたところで、お寒い限りです。
あさきち |
2008年02月12日 06:09
FRBの議長バーナンキが何を考え、対策を打っているのかは、彼の著書「リフレと金融政策」を読めばわかる。
その4章にはフリードマンらの歴代の学者の研究により、恐慌は金融収縮によって引き起こされた事が究明され、それがもっとも妥当性の高い学説として定着している事が書かれている。
ところが日本は、バブル崩壊後に強い景気後退が予想されるのに、地価を下げる事を目的に金融を引き締め続けた。諸外国は金融緩和をし、バブル崩壊から短期間で経済を立ち直らせたのにもかかわらず、日銀のみが金融を引き締め、日本経済の長期停滞を引き起こした。
バーナンキが手早に、金利引き下げ、マネーサプライの増加をしているのは、金融収縮に対策すると共に、FRBの金融収縮は引き起こさないという強い意志を明らかにする為だ。
株価の下落は充分に下げ幅を確保すれば急騰し、二三年の内にアメリカ経済は立ち直るだろう。
まぐ |
2008年02月11日 18:50
うーむ、水野和夫か。。
筋の悪さを通り越して、ト系に近づいたような。。
日本の不幸って、経済にはびこる世間知を駆除できない事。
社会科学系の学者でさえ、経済学に疎い事。
根本的な治癒の為には、的確な入門書を読み、自身の枠組みを組みなおす必要がある。
今、評判いいのは以下の一冊
「経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える 」飯田泰之 著
得意の論理を用いて検証してみてちょ。
まぐ |
2008年02月10日 22:11
友達の友達がかの国の官僚です。
毒ギョウザの「下手人」がほぼ特定できたようです。動機はリタリエーション。
種は、JTの収益を大きく損なう所謂「偽タバコ」です。JTはたまりかねて、中国政府に対し、是正措置を要求。
結果は件の次第に。
―というストーリーでした。これはしかし、敢えてのリークであると思われるし、もちろん在京七社のプレスは北京発でうすうす勘づいているに決まっている―でも、官房長官あたりはいけしゃあしゃあと国民を愚弄するかのような知らぬ存ぜぬ発言を繰り返す。
これが日本のプレスにママの形で報道されることがあるかどうか―わかりませんね。
宮台さんが繰り返し述べておられた「合成の誤謬」でしょうか?
収益を簒奪されて焦る企業、ナンチャッテインチキで外貨を獲得するほかはない国、安い冷凍食食品に飛びつく消費者―まあ僕も含んでいるのですけど。
各人が最適最善を企図したあげくのこの地獄。
そのへんのおっさん |
2008年02月09日 01:50
勉強になりました。
資産バブルが問題ということは、要するに、やはり人間、楽な方になびくということでしょうか。
ということは、生甲斐の問題ですよね。意味から強度へ、というテーゼは未だ死んでいないということで、宮台先生、頑張ってください。
町田先生は正直ぎこちなかったと思いますが、コメントには内容があったのでよかったと思います。また解説のほどを。
今後扱ってもらいたい話としては、グローバルな資金が市場経済をかく乱?しているとして、ではその動きはどういった情報ソースを元に成り立っているのか。その情報に関し、日本が情報不足、あるいは情報音痴になっていないのか(絶対なっていると思いますが)その点をえぐる放送を見たいと思っています。はっきりいって日本は情報戦で負けている気がしています。その辺をぜひ。
マル激ガンバレ |
2008年02月08日 03:27
いつも楽しみに拝聴しています。若干難を言えば―日本における『ベストアンドブライテスト』をよくもブッキングして、アテンドしてて探してるなあ、これはたいへんな作業だなあと―感心していますがやっぱりハルバースタムが著書に書いた『皮肉なことだがケネディを除けば、あとは寸足らずの知恵者たちだった』という―ベトナム撤退を巡っての―言葉がよぎります。全体がみえない。
そのへん、宮台さんはよく抑制的に『理路整然力』を発揮し整理展望をトライされていて、僕にはとても勉強になります。
現代日本の知識人じたいが―木を見て森をみない―『小粒・寸足らず化』してるのではないでしょうか?三木清や羽仁五郎など明治の知識人は、蔵書が七万とか八万冊とかあって―桐生図書館の羽仁文庫などで実際に一冊一冊に赤線がひいてある蔵書を確認できます―
知識人の『脊髄反射化』が進んでいるのでは?と思われます。まー立花先生などは蔵書六万冊とか、そういう人もおりますが。。。。
宮台さんはどう思われますか?
そのへんのおっさん |
2008年02月08日 01:26
「『経済を回すために、社会を犠牲にする』でいいのか?」という宮台さんの昔からの主張は興味深いと思っていた。今回の放送で、その主張の内実や裏付けを見ることができたように思う。
これはリクエストだけど、「『経済を回すために、社会を犠牲にする』でいいのか?』と同じ構図を、丸激でもっと明るみに出して行って欲しい。
例えば経済のところに、教育を入れてもぴったりくる。下手したら、政治なんかもあてはまるかも。いずれも興味深い。
Xいとう |
2008年02月05日 22:24
水野氏が専門的に論じた事柄を町田氏が平易な語り口でまとめてくれていたため、経済問題を話題としているわりには理解しやすい回でした。
ただ、今回の宮台先生は若干抑え気味でしたね。とはいえ、逆に先生の抑制の効いた質問のお蔭で、視聴者の痒いところに手が届く司会役になっていたかなという印象です。
神保さんがしばらくマル激に出られないということなので、これからの経済関係の回に関しては、町田氏の代役に期待しています。
匿名 |
2008年02月05日 16:11
経済のグローバル化が1995年から始まり、小泉政権がその尻馬に乗っかったことはわかった。現在の格差問題もそれに端を発しているのもわかった。金融市場が実態経済を振り回すまで成長してしまい、グローバルな市場にたいして、内需などの部分で防衛策が必要なのもわかった。
えーと、でも他は専門家じゃないのであと2回ぐらい見直さないと良くわからない。
まぁ、ビデオニュースなので見直せばいいのだが、時間もタダじゃないので。
専門家がゲストで、ホスト2人はそれをわかりやすく視聴者に伝えて欲しかった。マル檄はどういう視聴者層をターゲットにしてるのか良くわからなくなった。
匿名 |
2008年02月04日 16:25
グローバル化以降の資本主義が内包する矛盾,限界を端的に指摘されていて,興味深く拝見させていただきました。
これに対する解になるかは分かりませんが,ニート対策等でも話題になっているベーシック・インカムについていつか特集していただけないでしょうか。
AC |
2008年02月04日 15:25
冒頭、株式市場が暴落し、経済の混乱が予想される中、日本政府が手を打たず呑気な事を言っているのは間違いとの認識で専門家二人の認識は一致していた。
ところがその処方をめぐって本来見解が分かれ、数字と時間軸を使った議論を深め、早急にどちらをとるか決断が必要であるのに間に立つ宮台氏が両者の見解を引き出す役割を担っていば、それが出来たのに一方的に概括的な先進国は成長せずに社会が上手く回った方が良いとする水野氏の著作の第5章に組し、議論にならず、マル激不慣れな町田氏が遠慮して自説を封印したまま番組が終わってしまいました。
3回前と視点が違うだけで構成に改善がみられず、ガッカリしました。
干潟 |
2008年02月03日 13:38
私は町田さんが水野さんの話を毎回解説し直してくれるのでわかりやすかったです。
宮台さんは経済が専門じゃないからと遠慮しすぎてもったいないです。初めにもっと大きく出て、ゲストに宮台さんの聴きたい議論の方向性を認識してもらえるようにしてほしいです。
匿名 |
2008年02月03日 12:25
まず、経済の話はやっぱり難しいなあと思った。しかし、わからないながらも話を聞いていると、グローバル経済化がすすむと必然的に二極化がすすみ社会が疲弊するということがトップエコノミストの解説で明らかとなり、やはりこれはマズいんだということが理解できてよかった。サブプライムローン問題から原油価格の高騰→後退局面でインフレという流れもなるほどなあと思った。経済の話を聞いていると、どうせ俺は貧乏人なので関係ないと思いがちで眠たくなるのが常だったが、今回は水野先生の本を読んでみようかしらと思いました。しかし最近は神保さんと宮台さんがかわりべったんですね。喧嘩でもしてるのですか?
匿名 |
2008年02月03日 12:22
宮台先生が光るのはツッコミ→喋りだと思うが、町田さんが司会よりも喋りをやりたがったため宮台氏があまり得意でない司会に忙殺されている。
なにか全体にウルトラセブンの初回のようなぎこちなさとでも言えばいいか。全員初対面?でなかったとしても関係性がほとんど構築されてない段階では司会がいかに重要な役割を果たすかということを逆側から示した例と思う。
前半は「金は天下の回りもの」がGlobal経済で行われるとどうなるかということが、ある程度丁々発止が成り立ってきた後半はおおむね面白かった。
四島 |
2008年02月03日 10:03
経済学の専門家の間でコンセンサスなのかもしれないけれども、町田さんと水野さんの話があまりにも予定調和的なので面白みに欠けたように思います。
日本のメディアでいわれていることがなんで、それが妥当なのかどうかをお2人が丁寧に証拠を示しながら議論するといういつものスタイルにしていただけると、素人にも楽しめる番組になるんじゃないかと思いました。そうじゃないと、2人の間だけでコンセンサスになっているので流れているのか、経済の専門家ならだれでもそう考えるから疑問なく過ぎ去るのか、一般視聴者には分かりません。
そこがないと、結局、証拠不十分であるがゆえに判断不能となる、一般メディアとなんら変わらない番組になってしまうと思います。
素人の過大な要求かもしれませんが、少しでも分かりやすい番組作りをお願いいたします。
ぽよよ |
2008年02月03日 04:57
町田さんってマル激ムキじゃないと思います。話も面白くないし。テレビにでも出てればいいじゃん。御用学者と「日本の若者はクズです」とか言ってれば?
一方革命家になりたかったのに経済のことがまったく分からない宮台しんじって…。
匿名 |
2008年02月03日 03:01