マル激トーク・オン・ディマンド
雇用問題の本丸は正社員の既得権益にあり
マル激トーク・オン・ディマンド 第410回(2009年02月14日)
雇用問題の本丸は正社員の既得権益にあり
ゲスト:城繁幸氏(Joe’s Labo代表)
 経済危機の波がいよいよ日本にも押し寄せ、大手、中小を問わず企業ではリストラの嵐が吹き荒れている。特に非正規労働者への影響が大きく、業界団体の試算では今年3月末までに失業する製造業の非正規労働者の数は40万人にのぼるとさえ言われる。過去の不況時にも、企業は新規採用の抑制や早期退職制度などで人件費の抑制を図ってきたが、2004年以降派遣法の規制緩和によって非正規労働者が急増したため、企業が不況対策として非正規雇用の削減を真っ先に行うようになった。その結果、派遣社員や期間工などが真っ先に不況の犠牲者になり、今やそれが社会問題化している。
 巷では派遣法の緩和を問題視する向きが強く、少なくとも製造業派遣は禁止すべしとの声が高まっている。しかし、企業人事の専門家で『若者はなぜ3年で辞めるのか』の著者でもある城繁幸氏は、雇用問題の本質は正社員の既得権益化にあり、派遣の規制強化では何ら問題の解決にはならないと主張する。
 実際、日本企業の正社員は非常に手厚く保護されており、非正規労働者との格差はあまりに大きい。しかもほとんどの企業が、正社員の雇用条件には手を付けることができていない。こと正社員に関する限り、日本では高度成長期の残滓とも呼ぶべき年功序列や終身雇用の亡霊が、まだ生きているのだ。そのため、例えば海外では営業成績次第では当たり前に行われている降格や減給はまず不可能で、不祥事でも起こさない限り賃下げもできないし、制度上は可能になっているはずの解雇も、実質的にはほとんど不可能になっている。
 このように正社員の権益だけが過度に保護される一方で、非正規は賃金も半分以下で雇われ、しかも使い捨てにされている。昨今の不況下で非正規労働者が大量に放り出されている背景には、業績不振に陥った企業が人件費を削減しようと思っても、正社員の雇用や賃金にはほとんど手を付けられないという現実があるからだと、城氏は指摘する。正社員と非正規労働者の格差が固定される上、いつ切られてもおかしくない非正規労働者は単純作業しか教えてもらえないため、何年働いてもキャリアを積むことができないという悪循環まで起きている。
 実際にこのような手厚い既得権益の保護は、正社員、とりわけ若い正社員にとっても、決して幸せな結果をもたらしていない。30代後半〜40代以降の中高年正社員の賃金がいたずらに高いため、現在の20代〜30代前半の正社員の賃金は低く抑えられ、彼らの賃金が20年後に現在の40代の正社員の水準まであがっていく可能性はほとんど無い。しかも、若い正社員たちは、合理化による人員の削減や非熟練非正規労働者を大勢抱えた現場にあって、彼ら自身も苛酷な労働を強いられている場合が多い。つまり、正社員の既得権益とは、より正確に言うと、中高年正社員の既得権益のことであり、それを守るために、若い正社員や非正規労働者たちが、苛酷な目に遭っているというのだ。
 城氏は、日本企業が競争力を持つためには、正社員の既得権益にメスを入れ、年功序列・終身雇用といった「昭和型」の雇用体系と決別し、日本独自の成果主義を導入する必要があると主張する。しかし、正社員の既得権益化を問題にすることは、日本では半ばタブーになっている。労働組合が正社員の権利を守ることを優先しているため、組合をバックに持つ民主党や社民党などの野党は、派遣や非正規雇用問題は声高に主張するが、正社員の既得権益についてはほとんど語ろうとしない。また、メディアも、大手メディア自身が最も優遇された正社員と苛酷な条件で酷使される非正規労働者を抱えるところがほとんどで、この問題を取り上げられる立場にはいないと、城氏は語る。そんな理由から、正社員はいまや日本の最もディープな聖域になりつつある。
 正社員と非正規労働者の格差を解消するためには、現在の正社員の既得権益化した待遇を見直すことが不可欠となる。非正規の待遇を正社員並に引き上げることは現実的ではないし、それをやれば日本の企業のほとんどが国際競争力を完全に失うことになる。賃金差是正のためには年功序列を壊し、成果主義を導入した上で、複数のキャリアパスを用意することが必要だと城氏は語る。つまり、キャリアアップしてどんどん上に上がりたい人にはそういうキャリアパスを、賃金はそれほど伸びなくてもいいので、仕事はほどほどにして、趣味や自分の時間を大切にしたい人にはそういうキャリアパスがあっていいはずだと言うのだ。
 しかし、日本において企業が、長年、共同体としての役割を果たしてきたことも事実だ。年功序列・終身雇用のもとで、企業が単なる株主のための利潤追求団体以上の役割を果たしてきた企業のシステムを明日からいきなり崩して成果主義に移行した場合、どのような影響が出るのだろうか。成果主義の導入によって急激に所得が減る人に対しては、暫定的に国が所得の減額分の一部を補填するくらいの思い切った措置が必要になると城氏は説くが、そもそもそれは可能なのだろうか。
 今週は城氏とともに、派遣切りの裏に潜む正社員の既得権益の実態と、未だに「昭和型」から脱却できない日本的雇用の問題点、そしてそれを改善するための方策などを議論した。その上で、日本の文化に適した成果主義とはどのようなものなのかを考えてみた。
  • 波紋広がる小泉発言
  • 「かんぽの宿」とNHK経営委員長の利益相反
  • オバマ政権商務長官候補が再び辞退
  • 実名報道による名誉毀損訴訟で原告側敗訴
城 繁幸じょう しげゆき
(Joe’s Labo代表)
1973年山口県生まれ。97年東京大学法学部卒業。同年富士通入社。04年人材コンサルティング会社Joe’s Labo設立。著書に『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』、『若者は なぜ3年で辞めるのか?』、『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』など。
この記事へのコメント

労働法に詳しい皆さんも書いているが、城繁幸の発言は、専門知識のある人が聞くと、価値判断の是非を超えて、不正確なんです。彼の最大の問題点は労働者と経営者という二者の対立という図式のなかでしか議論しないこと。企業における富の分配は正社員と派遣社員で取り合うものでもないし、本当は労働者と経営と株主の三者で論じねばなるまい(場合によっては債権者も含めた四者)。たとえば、この男は「内部留保は現金ではないから雇用対策には使えない」等と言っているそうだ。ならば最近のハゲタカどもがやっているように、株主が当期の分配可能な剰余金を全部分配しろという株主提案をして可決されたらどうするのだ?会社は有価証券等の資産を処分して払うに決まってるじゃないか。
もしかしたら素人のふりをしてとぼけてるのかもしれないが、そうだとすれば経団連等特定の利害集団に偏向した悪意あるイデオロギッシュな発言であって、専門家として尊重に値するような発言でなく、相手にするは必要ない。
大メディアはレベルが低いからこういう手合でも通用するだろうけど、Vニュースのお客さんは論壇誌と同じでリテラシーの高い人だから、こんなんじゃだめだろう。
ホストが宮台さんだと(カルチャーとかそういうのがテーマなときは鋭いんだけど、餅は餅屋であって)そういうところへ突っ込めない限界があるんだろうな。聞き役もちゃんとしたプロを呼んできてもらいたい。有料放送なんだから。

無記名 | 2009年06月19日 23:19

別に解決策を提示できない人が問題を指摘しても、何も悪いことはないのではありませんか。問題は問題なのですから。

それに、城さんなりの解決策や提案はしていますよ。ちゃんと番組見てますか。

それともあなたは、40代〜50代正社員が既得権益化していて、そのつけが若い正社員や非正規社員に回っているという城さんの指摘に異論があるのですか。

ai | 2009年03月14日 00:47

別に解決策を提示できない人が問題を指摘しても、何も悪いことはないのではありませんか。問題は問題なのですから。

それに、城さんなりの解決策や提案はしていますよ。ちゃんと番組見てますか。

それともあなたは、40代〜50代正社員が既得権益化していて、そのつけが若い正社員や非正規社員に回っているという城さんの指摘に異論があるのですか。

ai | 2009年03月14日 00:43

>>AI

何の解決も示せていないくせに人件費だけ下げろといえば解決できるみたいな話をするから。話のすり替えばっかりしているのだから解決策なんかない。合理性判断とかいうなら具体的な方策もないのに進軍ラッパだけ吹くだけの馬鹿

無記名 | 2009年03月14日 00:24

よほど城さんの主張が気に障った人が約1名おられるようですね。

何がそんなに気に障ったのですか。

素直にそれを言ってくださいよ。

ai | 2009年03月14日 00:18

大企業の人事部にいればこんな感じの主張になるだろうなあ。

なにしろ人事部ってバカの集まりだからね。寄生虫ばっかりだし。自分の馬鹿さ加減を他人に投影して溜飲を下がるんだろうねえ。

無記名 | 2009年03月14日 00:10

この城という男の議論は決定的に間違っていて、50代がお金をもらっているという話の事実を変えれば非正規労働者の給料が上がる、とか大ウソついていることだ。
事実この男は「正規労働者の既得権益をなくせるように変えていけば正規労働者の賃金も下がってくるだろう」としか言わなかった。
正規労働者の賃金を下げた後、それが非正規労働者の賃金UPに期待するのは
ただひとつ「経営者の温情」にしか頼るしかない。
農協と労働運動の話をごちゃまぜにしているのなど本当にひどい話だ。農協の話ならば日本の農協はヨーロッパとかアメリカの農家よりもっと保護されている。
何も知らないえせ学者のくせこれ以上発言するな。

無記名 | 2009年03月13日 23:42

宮台は実は団塊ジュニアには甘いのかも。

匿名 | 2009年03月03日 13:36

村上春樹風にいえば、正しいか間違っているかというより、常に卵の側に立って議論をしてほしいなとマル激には期待をしているわけです。

toshiaki | 2009年02月22日 10:45

っていう希望はすごく解ります。
最近啓蒙が強いのは左翼的性格の現れなんでしょーかね?
見たいモノを見せるのがジャーナリズム?
何かを見せたいから見せるのがジャーナリズム?

卵の視線を捨てるのなら会費を払うのを止めるだけですけどね。週間金曜日はなにか腹立つし。。

宵こよい | 2009年02月27日 21:53

城氏に共感を持っていて楽しく視聴しました。そして現在多数の方が投稿したコメントの一部を読みました。城氏に対する批判が結構あったと思います。専門的な知識の無い素人の私ですが、城氏の偏った見方を補うための批判のコメントだと思います。専門家たちは高度な分析をし、議論の中で異なる認識の専門家とズレを生じさせる。そして一般人は考えさせられる。城氏も専門知識を有する人たちも、妥協することの価値を高めて欲しい。妥協すれば良いものが薄まるが対立側の良きものが高まる。だが妥協は両方のいいものを無くしてしまうからダメという意見もあるが、望みたいのは、自分の案を押し通すのではなく、いかに高度な妥協案を常に提示でき更新していけるか、そこに力を注いで欲しい(自己の案と最新の妥協案の両方提示)。妥協案ありきの考え。お互いに譲りあう、損しあう、0か100、20か80ではなく50対50.その平等の精度が専門家の技量ではと思う。それを一般人は高く評価する。最先端の知識よりも濃密な妥協案を提示できる人を評価する(政治家は特にそうだ)。専門家は妥協するのが仕事じゃい、といえばれまでだが、その高い能力は濃密な妥協案作成には欠かせないはず。未来の日本を考えるのであれば、0か100かの対立軸での改革(早期解決)より、妥協に次ぐ妥協(長期解決)の方が強固な日本社会の土台が出来るにではないか。精神論みたいになってしまったが、テレビなどで専門家の意見を聞いてそして今回の放送を通じで感じたことです。城氏そしてビデオニュースドットコムのみなさんは日本を良き方向に導ける知恵があります。これからも応援し続けるつもりです。

35歳男性 無職 | 2009年02月26日 18:37

高給取りの男性正社員にくっついている専業主婦層も、明らかに既得権益層になっていることを忘れてはいけない。解雇、賃下げ、ワークシェアリング、共働き世帯への標準モデルの変更など、いずれにも猛反対するでしょう。この辺が、欧州諸国の女性と違うんだな。

M.I | 2009年02月22日 22:56

ジャーナリストと社長というのは、例えば人権と経済が反立する場合、ジャーナリズムは人権の側に立ってほしいなということ。

労働法制は人権である社会権の具体的実現のため整備されてきたわけだから、それを緩和しないと国際競争力が保てないよというのは経済の考え方。

村上春樹風にいえば、正しいか間違っているかというより、常に卵の側に立って議論をしてほしいなとマル激には期待をしているわけです。

toshiaki | 2009年02月22日 10:45

>>キャリアアップしてどんどん上に上がりたい人にはそういうキャリアパスを、
>>賃金はそれほど伸びなくてもいいので、仕事はほどほどにして、趣味や自分の時間を大切にしたい人にはそういうキャリアパスがあっていいはずだ

労働者派遣法が提起されたとき「働き方の多様化」がしきりに言われたが(今も言ってる人がいるけど)、結局どうなったのか。
多様化どころか、死ぬまで働く人と働けずに死ぬ人を大量に生み出しただけではないのか。

山口文雄 | 2009年02月21日 22:04

>今回のマル激は、「ジャーナリストの神保さん」というより、「社長の神保さん」というふうに感じました。

ビデオニュース社に終身雇用の40代、50代社員がたまっているとはとても思えんが・・・。

無記名 | 2009年02月21日 19:11

少し話が狭いような気がします。正社員の既得権益といっても実際においしいのは大企業の中高年の正社員くらいであって、企業の80%以上を占める中小零細企業の正社員はそんなにおいしい思いをしているとは思えないのですが。

やはり今の雇用問題は、グローバル化の進行にともない企業が国際競争力を維持するため、できるだけ労働力を安く買い叩きたい、そのためには現場で働く人たちの賃金水準を新興国や開発途上国の労働者とできるだけ同じにしていきたいという力が働いて出てきているのではないでしょうか。いわばかつてはグローバルな問題であった南北問題が経済のグローバル化の進行にともないローカルな国内や都市の中の問題になってきたということではないかと思います。

終身雇用制度も戦後労使間の協議により制度化されたものであって、それが派遣法により従来の労働法制がザル法となり、その労働法制により守られている権利が相対的に優越化して既得権益化しているように見えるという話しではないかと思います。

今回のマル激は、「ジャーナリストの神保さん」というより、「社長の神保さん」というふうに感じました。

toshiaki | 2009年02月21日 18:04

城によれば、格差の主因は能力もなく、仕事もしないで、既得権にあぐらをかいている中高年世代が「反若者大連立」を形成して、若者たちの就業機会を奪っていることに起因する。この「強欲な老人たち」をもう一度査定しなおして、しかるべき「社会的下位」に格付けすることによってはじめて社会的公正は確保されるだろう、という考え方である。

社会的資源の公平な分配のために、現行ルールの緩和や修正ではなく、その徹底を要求するのである。現在の弱者たちは能力主義によって下位に格付けされているのではなく、「強欲な老人たち」の採用する不徹底な能力主義(つまり、既得権者たちは年功序列で雇用を確保しておきながら、あらたに労働市場に参入してくる「ロスジェネレーション」には能力主義を適用するというダブル.スタンダード)によって不利益を被っていると考えているからである。

それゆえ、徹底的な能力主義(剥き出しにワイルドな競争社会)においてこそ弱者の救済は果たされるであろうという奇妙な結論が導かれるのである。

big | 2009年02月21日 14:26

DOWN WITH 正社員

DOWN WITH 正社員

かんぽ | 2009年02月19日 20:52

東京新聞がおそるべきKYな社説を書いてました。

賃上げ要求 不況だから意味がある:社説
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009021902000063.html
> 労組側の主張は当然だ。

ここまでベタに連合を持ち上げるとは・・・・・・

長尾室長 | 2009年02月19日 09:52

>>beanさんの「それに正社員の方が非正規社員よりもクビを切りやすいのは事実ではないのですか。」というのには首を傾げます。勘違いでしょう。

ごめんなさい。逆でした。

bean | 2009年02月18日 21:18

たーぼさんの意見に大賛成!
よく言ってくれました。
beanさんの「それに正社員の方が非正規社員よりもクビを切りやすいのは事実ではないのですか。」というのには首を傾げます。勘違いでしょう。

urara | 2009年02月18日 21:07

youtubeのコメント欄にでも書け。
youtubeのタイトルをそのままコピー&ペーストしただけだから。

つまらん奴だな↓ | 2009年02月18日 20:58

>>1-3 神保哲夫 週間フジテレビ批評

神保哲生の名前くらい正しく書けよ。
あと週間も週刊だろ。

無記名 | 2009年02月18日 17:59

だから、城さんは正社員全体というよりも40代50代のおやじ世代の正社員がリソースを独占していることが問題だって言っているじゃないですか。

それに正社員の方が非正規社員よりもクビを切りやすいのは事実ではないのですか。

これは番組を見た上での批判なのですか。どうもためにする批判をされているようにしか見えないのですか。

bean | 2009年02月18日 17:52

日本は解雇の法的規制が厳しいうのは単純に事実認を誤っている。特殊な国、アメリカと比べればたしかにそうだが、欧州各国あるいアジアの他の国の解雇法制と比べて、日本が特に厳しいというわけではない。
正社員の中にはたしかに特権階級化しているものもあることは否定しないが、それは解雇の法的規制の問題ではなく、それに手をつけることができない経営者のマネッジメントの問題だ。
解雇する以上、訴訟を起こされるリスクはもちろんある。これは企業経営上、使用者がテイクすべき当然のリスクである。解雇規制緩和論は、経営者の責任逃れの言説でしかない。
賃下げをはじめ日本では少なくとも労働条件変更は法制度上相当に容易である。番組の中でも確認されているように、若年層にとってはもはや従来通りの年功序列は期待できない。それは90年代に企業における人事・処遇制度がドラステイックに変化したからである。このような変化は欧州ではそれこそ法的に不可能なものである。日本では法的規制が緩やかだからこそこそこれが可能であったのであり、いまそれをやりすぎたことの反省がまっとうな経営者によってされているのである。
城氏の主張が支持を受けない理由は、日本の労働法制についての基本的な事実認識に謝り・曲解があるからである。
ゲストに相づちをうって気持ちよく喋らせるさせるという宮台氏の「ホスト」としての役周りは理解できるが、もうすこしエッジを効かさないと学者としての良識を問われるので要注意。
破綻した城氏のような主張がまたぞろメデイアにおいてせり上がってきている背景(世界的な金融市場再編のなかで、間近に迫りつつある新たなM&Aの波、そこにおける「計算できない」解雇訴訟のリスクの排除という越境する投資主体のニーズ)こそを探るのが、マル激の仕事でしょうに。
私はマル激の初期の頃からの視聴者だが、近頃ちょっと首をかしげることが多い。ポジショントークを疑われる可能性あり。

たーぼ | 2009年02月18日 15:16

fotosintesi さんが紹介していた小倉さんの記事にはチリの話が出てくる。チリ経済は日本の行く末を考える際に参考になる。ピノチェト軍事政権が強権のもとフリードマンの弟子たちに徹底した規制緩和を行わせたからだ。
これを参考にサッチャーやレーガンが供給側経済学的政策を行ったという事で、チリ経済は新自由主義の母といえる。そこで私もネットで妥当な論文をさがした。

http://www.rieb.kobe-u.ac.jp/~nisijima/ERCh10.pdf
チリにおける長期経済成長 マヌエル・マルファン
>1990 年代の急速な生産性向上に関する彼らの試算の主な結果は、以下のようなものである。
・ 1960 年代と比べると、構造改革が最も説明力がある。他の変数も重要ではあるが、それらの効果は互いに打ち消しあう。
・ 1970 年代と比べると、インフレ率の低下が最も説明力がある。この場合も、他の変数の効果は互いに打ち消しあう傾向がある。
・ 1980 年代と比べると、1990 年代の急速な生産性向上の大部分は、政治的権利の改善によって説明される。他の変数はこの効果を補った。これは構造改革がいっそう深化し、インフレ率と海外金利がいずれも1990 年代に入ると80 年代より低くなったためである。
(引用終)

73年以前、アジェンデ政権の功績は農地改革の確立と銅産業の国営化。
自作農が大量に誕生する事により市場の担い手が増え、市場化が進んだ。
これは農地解放が行われなかったフィリピン経済と対比すれば明らか。
また、米の企業からチリ鉱山を国営化する事により国による国民への再配分が適切に進んだ。また、国営化により総体の労賃を引き上げ、遊休施設を利用し工業生産を拡大した。
73年以降のピノチェト政権の功績
アジェンデ政権で労賃を上げ、また輸入代替工業(つまりは輸入品よりも高くつく)が主体であった為に、必然的にインフレ化が進んだ。
その対策としてシカゴ学徒による構造改革(規制緩和、貿易の自由化)の方向性は正しい。しかし、その手順及び拙速さにおいては妥当性が高くない。インフレは収まったものの失業率(輸入による失業の発生)は増え、経済成長も以前の半分の2%台になった。
また景気がよくなってきた80年前半に大きく減税(おそらくは供給側)を行ったが機能せず、貧富の差を拡大し貧困率が40%になった。
ピノチェト政権以降は国民の権利が拡大され、結果として国民貯蓄が3倍に膨らんだ。なお民営化は銅産業以外は続けられている。また、民営化と言っても経営権だけを競売にかける手法。

上記から得られる教訓は国民の所得を総体として増やすとインフレになる。インフレ時には構造改革は有効だが、手順の熟慮は必要という事だ。
ところが日本のようにデフレの深化がはじまっている国で雇用の規制をはずせば、労働の総報酬はへり、デフレスパイラルを引き起こしてしまう。
雇用をいじる前に景気対策が先決という結論になる。

まぐ | 2009年02月17日 17:38

神保さんへ

自社のイベント・映画・番組宣伝番組に辟易としている人は多いと思います。多くの人が寛容というわけではないと思います。私は新聞のテレビ欄をみて宣伝番組とわかれば見ません。
笑っていいともをはじめとして多くのバラエティー番組の中でゲストと称して宣伝のためにタレントが出てくることにうんざりしています。なので、テレビを見る時間が徐々に減ってきています。
そういう人は私の周りでも、2chなどのインターネット上の言説でも増えていると思います。

無記名 | 2009年02月17日 07:26

関連リンク

小倉秀夫弁護士
「過去数年の好況時、得られた利益はすべて労組側にベアとしてもっていかれ」ただって!!
 城繁幸さんという方が不思議なことを書いています。
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/02/post-137e.html

中高年正社員の給与水準に関する認識の違い
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/02/post-70ca.html

年功序列「再評価」の中で〜『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』
城繁幸著(評:荻野進介)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080422/153926/?P=2

池田先生や木村剛さんが望むような経済政策を実行するとどうなるか
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/02/post-d9ce.html

限界生産力説の帰結
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2009/02/post-0391.html

fotosintesi | 2009年02月17日 04:00

小泉政権の構造改革路線、つまりは供給側強化(規制緩和、企業減税)+緊縮財政(小さな政府)路線が正しかったかどうかは、雇用問題を論じるあたり重要だ。
新自由主義者はセイの法則を主張する。これは供給量をあげれば市場作用により需要が伴うという考え。つまりは供給量さえ引き上げればいいのだからその障害になる構造(規制により生じた古い体質)は改革する必要があり、規制を生み出す政府は小さくするのが望ましいという考えだ。
この考えが雇用問題では正社員の権利を規制緩和の対象にする。

新自由主義の流れは橋本政権時代からあり、それをより大きくしたのが小泉政権だった。
それではこの時代を通して、日本経済の名目成長率、政府の純債務額はどうなったのだろうか?
以下の資料を参照して欲しい。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/pm.html
日本の歴代総理大臣
http://www.iti.or.jp/stat/4-001.pdf
世界の名目GDP
http://www.mof.go.jp/zaisei/con_03_g05_2.html 
純債務額の国際比較

すると小泉政権の01〜06年にかけて名目GDPは収縮し、純債務額も上昇を続けイタリアに近づいた事がわかる。
また、国別の名目GDPを見て気づく事は95年〜07年にかけて世界が1.7倍に成長したのに対して、日本一国のみがGDPを収縮させている事だ。

ところで、いざなぎ越えの好景気があったはずなのに、名目GDPにそれが表れていないのは何故なのだろう。
これは簡単な近似式で説明できる。
実質成長率≒名目成長率ーインフレ率
でインフレ率=−デフレ率だから
実質成長率≒名目成長率+デフレ率になる。つまり名目成長しなくともデフレであれば実質成長率はプラスの数字になる。
また日本の借金は欧州諸国よりもはるかに多いはずがグラフを見るとそうでもない。これも純債務=粗債務ー金融資産という式がわかれば謎がとける。
早い話、国民は政府に財政危機や好景気であると騙されていたという事になる。そして宮台氏、神保氏とも依然として騙されている事になる。

では、なぜ小泉構造改革路線が日本経済を収縮させ続け、財政をより悪化させたのだろうか?
デフレ(需要減)の時に供給側に減税し、緊縮財政したから、更なる需要減をまねき、結果として経済の収縮、歳入の減少をまねいた。

日銀のゼロ金利解除とサブプライム問題さらには世界的な金融緩和競争に乗り損ねた日銀による超円高により、日本経済のデフレは深化している。
この時に、雇用問題で規制緩和すれば、企業は正規を非正規扱いにし、さらなる消費減、つまりは内需減を招く。結果として日本経済は縮小を続けていくのは間違いない。


次の書き込みではグローバリズムで果たして企業自体が移転してしまうのか、また、労働分配率と企業の内部留保の問題を考える。


まぐ | 2009年02月17日 00:31

高学歴から見る正規社員のあり方的な内容だったな
ゲストが微妙

Ajax | 2009年02月16日 23:27

率直に、利己的な経済人を前提とした新古典派で、大きな社会が出来るとは思えん。権力(カネ、コネ、暴力)を無視した教義はもう沢山。

高2 | 2009年02月16日 15:47

現在一番問題になっているのは、製造業の製造現場で働く非正規社員の失業問題ですよね。いろいろ出てくる統計数字は高卒ブルーカラーの現状を表しているものなのかどうか。大卒の就職活動などたいした問題ではない。

ryohji | 2009年02月16日 15:39

衆院予算委員会で笠井亮議員の「個々の企業にとっては、人員削減や人件費削減をやることによって瞬間的にはその財務状況をよくすることになるかもしれない。しかし、それがすべての企業で一斉に行われるなら、国民の所得を減らし、消費が一層落ち込み、日本経済と社会の前途を危うくする」との質問に、麻生首相は「合成の誤謬」という言葉を使って危惧の念を示し、「倒産寸前のぎりぎりまで企業が踏ん張ることが大事」と語りました。
城氏の論理もこの「合成の誤謬」ではないか?
言っておくが、「倒産寸前のぎりぎりまで企業が踏ん張るべき」が企業が外国に逃げる結果に結びつくと主張したいだろうがこれは「合成の誤謬」とは違うんだ。麻生首相自ら認めているではないか。

100%勇気 | 2009年02月16日 12:26

今回の内容、議論の浅さにやや不満。城氏はセーフティネットを張った上で正社員の雇用の規制緩和を訴えるが、
セーフティネットをしっかりするということは北欧のように大きな政府になりはしないか?城氏は大きな政府を
容認するのか?もし、大きな政府に反対ならば、政府を小さくしたままどうやってセーフティネットを充実させるのかなど
もう少し突っ込んだ議論をしてほしかった。また、城氏はテレ朝のサンデープロジェクトで「内部留保とは有利子負債の
ことだ」と言っていたが、それはいくら何でも少し乱暴な議論でしょう。

Mr. T | 2009年02月16日 09:03

かぴぱらさん

どうもありがとうございます。
ジャニーズといったんですね。
日本語のリスニングの練習します!助かりました。

質問 | 2009年02月16日 07:45

>め さん

確かに。
現行の派遣制度も結局よいと思って導入したわけだから。
城氏の施策は多面的な部分もあるけど、年功序列は理由があるからね。住居費、教育費が高いって問題もあるし。
労働政策以外の面も考慮しないと、単なる規制緩和の失敗で終わるおそれはありますね。

じゃが | 2009年02月16日 01:28

すでにあげられていますが、濱口桂一郎氏をできることなら呼んで欲しい。

城氏の意見も一面では分かりますが、現実に適用するとあまりにも多い方が理不尽にふるい落とされてしまいます。

| 2009年02月16日 00:35

「正社員の既得権益」ってフレーズ、これだけ食いつきがいいんですねw 私は、今回の内容は至極真っ当な議論だと思いました。賃金グラフで高いところを削って人件費を削減、労働市場の流動性を図る、セーフティーネットの構築はきちんとやる。確かに、城氏の語り口はバッサリ切り捨てるところがありますが、それも話を聞かせる戦略なんでしょう。また、城氏の経歴だけで語れるのか、というレスがありましたが、これは「富士通成果主義の崩壊」を読めば、並大抵の経験ではないし、成果主義失敗例の大規模なお手本みたいな事例の当事者(人事部)だったんですから、語る資格は十分ではないかと。この間のNHKの同じ趣旨の番組よりは、はるかに有益だと思いました。ちなみに、私の場合、労働法の教科書といえば菅野和夫先生の「労働法」です。

けろよん | 2009年02月16日 00:25

労働市場の流動性を高めるって聞こえはいいけど、それって賃金格差を拡大させて(儲かる人は儲けて、しまいにはリーマンCEOみたいに何十億の報酬を稼ぐ人が出てくる)、日本が望んでるような姿から逆行してしまうのではないだろうかという危惧を感じてしまいます。

antw | 2009年02月15日 23:07

俺は城氏とは仕事の研修会で一度会ってるから情がうつってるのかも知れないが、若者を見下した上で旧来型の解決策しか提示できない山田昌弘なんかよりはマシだと思うけどね。
それに、奥谷とか八代と同じってのはちょっと短絡的な気がする。派遣会社潰せってのは奥谷が聞いたら怒りそうだしね。
まあ、サンプロで奥谷側に座らせてること自体が地上波的演出なんだよね。

じゃが | 2009年02月15日 22:55

民主党の支持率がアップしているのは、自民党より民主党の方が、正社員の既得権益を守ってくれそうと、多くの正社員が考え始めたからなのかな。

ところで大企業正社員って、裁判員になると期待されている人たちですよね。そこを流動化させれば、なり手がなくなり、裁判員制度をゆさぶることになったりして。それが正社員既得権益批判の真の狙い?

タケシ | 2009年02月15日 22:33

とりあえず、T,F,Cとかイニシャルで書く意味がわからん。

wiring | 2009年02月15日 20:00

T社の直販会社なんかも、賃金表は形骸化していたりする。この不況でも、大量解雇で大量採用、理由は、長年居られると賃金が上昇するからだそうだ。確かにセールスマンは親戚、知人に売った後、顧客開拓する能力がないやつをクビにするというのは合理的なのだが、成果主義が導入しきれていないというのも中途半端。
まあそれにしても、F社の成果主義はひどかったらしいね。社員が資格さえ取れば、人事評価の対象になるから仕事そっちのけで試験勉強してたやつがいるらしいし。
(C社とかにもこういう人いましたけど)

じゃが | 2009年02月15日 19:56

「正社員の賃下げや解雇を自由にする」という大黒柱だけ抜いたら、建物全部崩れてしまうという話だと思います。

今回の番組には、かなり不満が残りました。正社員の既得権問題を取り上げるならゲストは「人材コンサルタント」のかたではなくもう少し広い範囲で研究されているかたが適任だったのではないでしょうか。池田信夫氏や木村剛氏の書くものを読むときに感じるのと同種の、「身も蓋もなさ」や「論理展開の強引さ・乱暴さ」「こぼれ落ちるものの無視」「一方的なものの見方・浅さ」を感じました。挙げ句の果てに経済財政諮問会議の委員でもある八代尚宏氏を絶賛する始末で、なんというかネットウヨクに毛の生えた程度の方とお見受けしました(因みに八代氏はTVで地方に職が無いなら都市部に引っ越せばいいという発言をしていた)。城氏は朝生やサンデープロジェクトにも出演していましたが、内容が表層的すぎて賛否以前に耳を傾けるべきものをなにも感じることができませんでした。

何よりも空しいのは、正社員の既得権を外した場合どういう状況が起こりえて、それにはどう対応すべきかというところで、「セーフティーネット」という便利な言葉に逃れて、現実的な想像力や対応すべきグランドデザインが不足しすぎていることです。
それでは何の対応もせず派遣を解禁したのと同じです。
企業の目的は私的利益の追求ですから、企業経営者に対しては「性悪説」で法制度設計しなくていけないのは常識です。しかし、単純な正社員既得権益解除論はその正反対の議論になります。

大不況は乗り越えねばなりません。そのために知恵が必要です。
正社員の既得権問題がメディアにあまり出てこないのは、企業経営者がメディアに出て説明責任を果たしていないからです。
私の知る限り、しっかりメディアで語っていたのは日産のゴーン氏くらいです。元ソニー会長兼CEOの出井伸之氏もはっきりと正社員問題を語っていましたが、一線を引退した方です。何で経団連会長の御手洗氏やトヨタの豊田章男氏がメディアに出てこないのか?彼らは純粋な私人ではなく、様々な形で国の政策にも参与している準公人であるのだから、それ相応の説明責任があるはずだ。

日本で正社員雇用を流動化するには、教育費・住宅費などの公的補助、中高年の採用問題、失業給付の期間、ワークシェア、職業訓練制度etc...など整備をしなくちゃいけないものがたくさんあります。ヨーロッパはデンマークやオランダのようにこれらを整備して雇用を流動化させた国と、フランスやイタリアのように雇用規制を守り、場合によっては国が賃金を補填する国があります。アメリカや日本はセーフティーネットは生活保護だけなので、一度落ちたら抜け出せない人で溢れています。どれがいいか?

(参考)
労働者を気分次第で簡単に解雇するような経営者はいる
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-ba7f.html
濱口 桂一郎(労働政策研究・研修機構)

従来型のパートやアルバイトは雇用柔軟型のままだが、家計維持的な非正社員はジョブ型正社員に移行し、一方いままでの職能型からジョブ型に移行した正社員には公的な社会手当で補填する、と。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/1-e7a3.html

fotosintesi | 2009年02月15日 19:44

バブル世代は選別をまだ受けてないけど、他の世代はかなり選別されてるので能力にばらつきがないかも。ほとんどはB評価で一部の余裕あるやつがA評価というのは妥当な判断。入社以前に評価されまくった結果、大体同じような階層・所得・資本・能力・特性のやつしか残ってないだろう。バブル世代を除いて。

| 2009年02月15日 18:06

「なるほどな〜」と唸りながら、お話伺いました。
タイトルを見た時は拒否反応を起こしてしまったんですけど。
正社員と非正規の対立というよりは、ジェネレーション間の不平等の問題と理解しました。
医療保険の回もそうでしたけど、いろんな分野でこの問題がネックになっていますね。
高度経済成長期と今の均衡・縮小経済とでは社会のあり方は当然違いますよね。
この辺の昔の日本のイメージと現状のギャップの違いをどう埋めるか。各人の利益を超え、みんなの生きる社会の在り方をどう決めていくか。難しいですけど、最後はひとりひとりの国民・市民の意識が大切なのだと思いました。

古本屋 | 2009年02月15日 18:04

少なく見積もっても東大法学部学生の7割は労働法の代表的書籍を知らない。数パーセントの変人しか知らない。優先順位としては各種試験>サークル>六法>基礎教養>バイト>娯楽>国際法>行政法>経済学>労働法だろう。あと、東大法学部の半分くらいは法学部教授の顔なんて一度も見たことがないだろう。教員の名前すら知らなくても立派に卒業し役所で活躍する方々も相当いらっしゃる。

外資系(在学中に司法&国?&外務パス) | 2009年02月15日 17:56

城氏の考え方は調和を欠いた一方的な考えです。先ず「人はコストではない、企業や国にとっては財産なんだ」という視点が見えない。人を大切にしない風潮が昨今の経済危機を招いているのではないでしょうか?

45歳の突出したカーブは、もっと詳しく分析する必要があるでしょう。この年代は役員でなくても中間管理者で、非組合員の場合が多いでしょう。
企業側は非組合員にすることを積極的に推し進める傾向があるのです。社員全部が忠誠心の低い状況を避けるためです。だから、この膨らんだ部分を組合員と非組合員に分けて考えるべきではないでしょうか。
仮に全部組合員だとしても45歳で40万では住宅ローンを払ったら、教育費もまともには賄えないでしょう。

人件費に手をつける前提として役員給与のカット、配当の引き下げ、不稼動資産の売却、有利子負債の圧縮、調達コストの見直し等々やるべきことはたくさんあるはずです。
この意味からいえば、城氏の言う「正社員の既得権云々」は企業によって異なるし、個別企業の問題であり、それに対し非正規社員の解雇の問題は、社会の混乱をもたらす、それこそ社会問題なのです。これをゴッチャにして論ずることは一方に加担し一方を利するだけのことではないでしょうか。宮台氏の言葉を借りれば「合理的判断」を欠いた、視野の狭い議論だと思います。

urara | 2009年02月15日 17:02

>>労働法勉強中
少なく見積もっても、東大法学部の学生の9割以上は、労働法の代表的書籍はなにかと訊かれれば、
菅野和夫先生の「労働法」(法律学講座双書)を挙げるでしょう。

ロー生 | 2009年02月15日 15:24

極めて乱暴に言えば、正規雇用の賃金を押さえ、非正規に回すって事だと、思うのだけど、これ自体は公平公正って意味ではいいとは思う。
経営陣の報酬なども問題になるのですが、単純にこっちを安くしようとすると、海外に逃げていくでしょう。
とすると、世界的に社会的責任投資や社会的責任消費が世界的標準となっる事が必要なのかなって考えた。

無記名 | 2009年02月15日 14:54

年功序列で昇給していき、高止まりしている中高年の給与を企業が不利益変更を含めて見直せる裁量を与えろという議論は私も企業の現場に身をおいており十分理解できるのですが、不利益変更を受けた方のご子息の教育や要介護の両親には不利益がいかない様な政策が一体で実施されて欲しいと思います。また、経営陣の報酬については、どういうご意見か伺いたかったです。報酬委員会にしても株主総会にしても、とても機能しているとは思えないので。年上の部下で子供が大学と高校受験だと言っている人の給与や賞与を考課で下げるのは本当に辛いもんですよ。(賞与といっても実質的に生活給の一部ですから)まあ、バッファーにされている非正規の方よりましだろと言えるのかもしれませんが。。。。富士通はどうかしりませんが、正社員でも生活に余裕のある人なんてそんなに居ないと思うんですがね。ただ、法の下の平等からも、正社員だけに与えられる福利厚生はもっと厳正に所得課税の対象にしてもいいとは思います。

あっきーな | 2009年02月15日 14:06

>労働法とか法社会学なんて、傍流もいいところ。社会的弱者とか貧乏人のオナニー妄想でしょ?

こんなのだから、日本の法学は、「法律解釈学」ばっかで、くだらないんだよ。

無記名 | 2009年02月15日 13:55

あまりにも程度が低くて的外れなので、再レスするのもバカらしいですが、もしネタではなく本気で勘違いなさっているといけないので、一応補足しておきます。

>労働法の代表的な教科書なんて、東大法学部関係者の8割は知らないw
何がそんなにおかしいのか知らないけど、城氏は労働法がからむ分野を専門として仕事をなさっているのだから、たとえ「東大法学部関係者の8割が知らな」くても、労働法の教科書等に目を通す必要があると言うことです。(常識的に考えて、目を通していないはずはないと思いますが)

>労働法とか法社会学なんて、傍流もいいところ。社会的弱者とか貧乏人のオナニー妄想でしょ?
「労働法」という法分野が妄想でしかないというのは一つの見識かも知れないですね。ただ、整理解雇の四要件(要素)法理が裁判所で確立されているのだから、それについて勉強せずにそのテーマについて論じることはできないでしょう。そして、現状でそれについて最も詳しく書かれているのは「労働法」の教科書等になります。

>>労働法勉強中 | 2009年02月15日 13:06

平均的な労働者は、目の前の生活を守るという視点から、キツい流動化よりも、日々を安穏に過ごすことを望むでしょう。ローンも抱えてたり、老後の不安もアリアリ。今回問題となったもらいすぎ世代から見ると、今の2、30代不安定雇用層は、いずれ高齢化する自分たちのオムツ換え要員として、短期的には都合がいいでしょうね〜。また、日本では若年層でも「夫・正社員+妻・専業主婦→パート」家族像が根強いです。女性は、育児後のマックジョブか節約かの選択に置いて、溜めがないほど、マックジョブを選択せざるを得なくなるのですが、これも、企業にとっては、手放しがたく都合のいい労働力であり、量としても無視できないでしょう。
…と考えていくと、「昭和型」脱却を支持できるのは、非正規雇用のみで生計を立てている家庭か、強き個人主義者か…。少数者???

それでも、国内では少子高齢化で確実に需要構造が変わります。ゆえに、非正規雇用のわたしでさえ、「正社員固定化」なんて恐ろしい。長期的な展望に立てば、雇用の流動化はある程度やむをえないと認めた上で、セイフティネットをさっさと確実なものにすべし。その観点からも、このところ言われている「ベーシック・インカム」などの社会保障政策に強い関心があるので、ぜひ、マル激で取り上げてほしいです。包摂するのは、人なのか、会社なのか、制度なのか、も。

最後に、神保さんの、「テレビ世論層の偏り」、今回一番興味深かった指摘です!権力者でもなんでもない一市民にとっては、マル激の視聴は時間の無駄と考える方が合理的でしょうか?見えていないのか、むしろ、見てもしょうがないから見たくないのか。迎合しすぎず、敷居を低くすることは、可能なのでしょうか?

しあわせhappy | 2009年02月15日 12:51

アップされた週間テレビ批評見て、
テレビ・新聞見たくなるのは自明の理

社会現象にあらがわずこだわらず
すべて受け入れよう努力したいな

りき | 2009年02月15日 11:46

いやまあまあ。若い子にとっては今のような給与体系にはならないよ、お前ら気付けよ、という話題の時には、あんまりふくみ笑い顔でやらないほうがいいよ宮台氏w。就職対策委員長として若い学生の無知に辟易してるのは判るけどさ。

で、とりあえずこの手の話題は単体番組としては百歩ゆずって今回OKでもいいけど、企業体質を問題にするんだったら、内部留保問題をはじめとする日本の企業財務・経営体質全体に焦点をあてるなかで、雇用慣行問題を相対化するような番組もつくらないといかんでしょう。

wiring | 2009年02月15日 10:27

youtubeリンクありがとうございます。楽しめました。
眠たい目をこすって8チャンネルつけたら稲垣悟郎が出てたんです。
・・・?
関西地方では放送がなかったようですので助かりました!

hanaya | 2009年02月15日 09:27

質問さん、@@は「ジャニーズ問題」じゃあないでしょうか。

かぴばら | 2009年02月15日 09:18

 今回の話、僕にとっては新しい話ではなかったのですが、マル劇がこれを取り上げるとは思っていませんでしたので少し驚きました。福岡センセの回で下がった自分の中でのマル劇の評価が少し回復しました。

かぴばら | 2009年02月15日 09:11

どなたか、質問したいのですが、ニュースの最後の1分あたりで、@@については芸能雑誌を発行していると出来ない、と神保さんがおっしゃってましたが、@@は何と言っているのでしょうか?
聞き取れませんでしたので教えてください。

質問 | 2009年02月15日 08:07

相変わらずの宮台氏の頓珍漢ぶりの炸裂には脱力してしまう。
データを見ればすぐ判る間違いに頑なにしがみついている。
学者ならデータで判断しろよ。

新自由主義は間違いないと信じている宮台氏の立場から帰着するのは、当然の事ながら、雇用制度の改革、つまりは規制緩和でしかない。
それにしても、雇用問題を語らせるに経済学者の大竹文雄でもなく、労働法学者の浜口桂一郎でもなく、二、三流どころの識者を呼んで来るセンスというのはどうなのだろう?
それに気のせいか池田信夫臭が強まっているのも気がかりだ。

そろそろホストの変え時と思うが神保氏、どうなのだろうか?
取り合えず勉強家の宮崎哲哉氏との二本立てにして交互にホストをするという手もあると思うが。まあ、ネタはネタで突っ込み所満載だから、楽しいと言えば楽しい。しかし知る喜びが本来だと思うので。

さて、追々各論点に関してネット上の妥当な意見を紹介していきたいと思う。
まず小泉政権の構造改革路線が正しくなかったのは、年別、国別の純債務額のグラフ、名目GDPのグラフ並びに歴代政権の期間の一覧を提示すれば、中学生でも理解できる。
次に解雇コストを下げる事が雇用を多くするというのが一面の真理に過ぎない事をしめす。
まず、チリでのピノチェット政権での規制緩和(シカゴ学徒らによる)が何をもたらしたか、年代別の成長率のグラフと評価を示す。
次に「内需の障害になる労働分配率の低さ」の視点からの主張を紹介し、合わせて内閣府主催の第4回「構造変化と日本経済」専門調査会の議事記録と資料を示す。
また、日本の解雇コストの低さをOECDの資料から提示。
その他、雇用問題を論じる上で重要な主張を紹介したい。

まぐ | 2009年02月15日 08:01

神保さん
ニュース分門の35分辺りで、最高裁で却下された、と発言なさっていたので、用語についてコメントします。

法律上、却下と棄却は概念が異なります。

却下というのはいわば門前払いで、お前に裁判する資格はないんだよ、という意味です。

逆に、棄却というのは、裁判する資格はあるのだが、請求権(権利)がないんだよ、というものです。

ちなみに、裁判する資格があって、請求権があるという判決を、認容判決といいます。

法律家ではないので用語は厳密でもなくてもいいのかもしれませんが、せっかく既存メディアとは違うのですから、このあたりも参考になさってください。

容疑者と被疑者、被告と被告人以上に、概念の異なる擁護ですから。
拘留と勾留くらい意味が違います。

ご参考になってください。

こぴ | 2009年02月15日 07:54

【第11回】 2008年02月05日
正社員のクビを切りやすくする改革は受け入れられるか
辻広雅文(ダイヤモンド社論説委員)
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10011/

【第13回】 2008年02月20日
再度問う。正社員のクビを切れる改革は本当にタブーなのか?
辻広雅文(ダイヤモンド社論説委員)
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10013/

【第59回】 2009年01月21日
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10059/
ワークシェアリング導入論に潜む二つの欺瞞
辻広雅文(ダイヤモンド社論説委員)

【第4回】 2007年11月28日辻広雅文(ダイヤモンド社論説委員)
貧困をイデオロギー問題として捉えた日本の不幸
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10004/

「派遣切り」は止められるのか
〜雇用不安の深層を湯浅誠氏(NPO自立生活サポートセンター・もやい事務局長)に聞く
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10054/?page=2

fotosintesi | 2009年02月15日 05:56

今回のゲストはドクター中松以来のネタなのでしょうか?
それともショック療法かな?
正社員の問題を語るにしても城繁幸氏の日頃の言動はちょっと乱暴すぎてまともな議論になってないように思う。

マスコミや例外的な企業ではなく、雇用保険や社会保険にきちんと加入できて、わけもわからず解雇されないことだけが望みの年収400万、40歳、子供ふたりくらいの正社員を簡単に解雇できるようにしたら、自殺者5万人超えるよ。家族のために生命保険当てにして。

無記名 | 2009年02月15日 05:50

そういえば、労働法の代表的な教科書なんて、東大法学部関係者の8割は知らないw
法学部生どころか院生も教授も大半が「労働法の代表的な教科書」なんて知らないww
法学の基本書っていえば、憲法・民(訴)法・刑(訴)法・商法・国際法が定番。それ以外はほとんど読まれないし、労働法とか法社会学なんて、傍流もいいところ。社会的弱者とか貧乏人のオナニー妄想でしょ?

>労働法勉強中 | 2009年02月15日 05:32

唐突ですが、地球環境問題で前提を整理・検証してほしいと思います。去年、某番組で東工大教授の丸山茂徳氏(地質学者)が地球温暖化論に異を唱えてましたが、神保さんはどう見てるんですか?丸山教授に指摘されて思い出したけど、理科の授業でも習ったけど、そもそも大気中の二酸化炭素の量って、どんなに頑張って増やしても相対的には微々たるものだよ(笑)。教科書に載ってる数値を見ると明らかに他の成分の方が圧倒的に多い。ちなみに丸山教授の著書にあるキーワードをいくつか挙げてみると「地球温暖化論に騙されるな!」「科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている」「二酸化炭素削減は人類史最大の悲劇の始まり」「IPCCが主張する二酸化炭素原因説の矛盾」「歴史が裏付ける宇宙線量と気温の相関」「IPCCの地球温暖化予測を信じるな」「2035年に向かって落ち込む太陽活動と地球の寒冷化」「地磁気が弱まると気温が下がる」「温暖化よりも恐ろしい地球寒冷化の予兆」。そういえば、雇用問題の本丸も「太陽のせい」にしてもいいのではないだろうか(笑)。あと、ミクロには、人口数の増大、石油の埋蔵量・枯渇、農業の生産性が決め手だと思いますが、どうなの?

丸山教授って一度丸激に出演したっけ?? | 2009年02月15日 05:08

そういえば、正社員のアナウンサー(年収1500万円超?)もいらない(笑)。あんなの500万円で十分。残りは派遣社員とか、あるいはいっそのこと大学院生とか研究者に回すべき。ただの看板にしかすぎない芸能人やスポーツ選手の報酬も狂ってるから、半分にカット。TV局で実質的な仕事してる方々に分配すべきだな。

>フジテレビ批評 | 2009年02月15日 04:17

正社員を公正に評価して能力相応の報酬を与える制度ができても、結局、一部の役員に富がますます集中するだけ。大した能力がなくてもそこそこは給与をもらえる正社員がいるのも悪くない。仮に現状の「聖域」に手をつけたところで、その分の資本が非正規雇用者や派遣社員に還元される保証はない。

| 2009年02月15日 04:04

整理解雇の四要件に関する出演者の認識に誤解があるように思います。整理解雇にどの程度その必要性を要求するかは、裁判例によってばらつきはありますが、「倒産必至」まで要求するのは昔の話です。むしろ現在多く裁判例では、高度の経営上の困難から整理解雇が要請される程度の必要性を求めているのですが、実際にどういった場合にそれに当てはまるのかは、基本的に経営者の専門的知見を尊重している状況です。(人員削減措置の決定後の大幅な賃上げや多数の新規採用などの場合など明らかに矛盾している場合は例外。)

また、正社員を解雇する前に、非正社員の「首切り」(法的には、契約を途中で打ち切る「解雇」ではなく、契約期間満了後に更新をしない「雇止め」のこと)をしないといけないというのも正確ではありません。この話は、日立メディコ事件の最高裁判決をもとにしていると思いますが、当判決では、期間雇用の労働者の訴えに対して、「雇止めに先立ち正社員の希望退職を募らなくても不合理とは言えない」という趣旨のことしか言っていないわけで、「正社員の解雇の前には必ずひ非正社員の首を切らないといけない」とは言っていません。

ゲストの城さんは法学部出身で、雇用問題の専門家でもいらっしゃる方ですから、日本の代表的な教科書(菅野和夫『労働法』)等に載っているようなことについて目を通していらっしゃらないわけはないと思うのですが、実際知らないだけなのか、それを踏まえた上で論じていらっしゃるのかどちらでしょうか。

労働法勉強中 | 2009年02月15日 03:31

先程は少し感情的なコメントしてしまいました。とりあえず陳謝します。せっかく有益な情報も得られたのですから。申し訳ないです。

ただ、小泉劇場以来続く自説の論拠付けに「あいつは既得権益者だ!ぶっ潰せ!」みたいな安易な仮想敵を作って自説に周囲を巻き込んでいく発言はやめてほしい。拝見した率直な感想はそういう気持ちです。

正社員 | 2009年02月15日 03:20

正社員が既得権なんですか?

なんか、そうやって既得権だと勝手に断定されても困るんですけどね。

労労対立じゃないけど、そうやってる内に国民みんなが気付いたら窮乏してたじゃ済まないですよ。

たかが電機メーカーの人事部勤務ごときでもって、自説の普遍性を唱えられても説得力ないっすよ。

正社員は既得権益だ!って革命ごっこも楽しいんだろうけど、実際に責任とれるんですかね。

正社員 | 2009年02月15日 01:12

 日本の正社員と非正規社員の解雇条件が違い過ぎるというポイントはOECDの雇用アウトルックが指摘していますよね。皆さんがおっしゃっているように、これは日本社会にとって根源的な問題だと思います。

 番組では「民間企業内での解決は困難」ということでしたが、私は密かに公務員の給与法の改正に期待しています。公務員の報酬を個人ではなくポストに付けることに変えてしまえば天下り問題はかなり解決しますし、役所がやれば民間もそれに倣うのではないかと思います。その手の改革は今は政治的には通りやすい状況です。民主党の長妻議員からそれに近い話を聞いたことがあるような記憶があります。

 なお、私のメインのフィールドであるタクシーにおいては、ずいぶん前から同一労働同一賃金で、ベースアップなどというものはありません。これはこれで問題もあるのですが、今となっては最先端の賃金体系(?)ではあります。

 最後に全般的な感想。宮台先生の博識とバランスの良さにはいつも舌を巻いております。今日も安易な敵味方論を排して論じておられ、拍手喝采しておりました。

豊川博圭 | 2009年02月14日 23:49

youtubeのリンクサンキュー!

神保さんって、教授なんだもんな。知ってたけど、こういう風に紹介されてると認識が変わるぜ。

| 2009年02月14日 23:45

1-3 神保哲夫 週間フジテレビ批評 09年02月14日
見ました。
大将の若い頃の写真が見れます。

福岡より | 2009年02月14日 23:01

今日のは面白かった。

要望としては、

1.前ふりを短くして、早めにゲストにしゃべらせる。

2.宮台さんの解説が長すぎる。もっとゲストの話を聞きたい。

無記名 | 2009年02月14日 22:50

カリスマ小泉は<抗空気罪>免罪w

日本では論理が。。。 | 2009年02月14日 22:36

▼1-3 神保哲夫 週間フジテレビ批評 09年02月14日
www.youtube.com/watch?v=gvEZ1Knehf0

早く見ないと消される、と思う
(youtube にUPした方、ありがとうございます)

こっちにも貼っておきます | 2009年02月14日 21:00
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