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マル激トーク・オン・ディマンド 第437回(2009年08月22日)
権力が移動する時首相官邸で起きていること
ゲスト:武村正義氏(元内閣官房長官・蔵相)
報道などを見る限り、どうやら政権交代は必至の情勢のようだ。そこで今回は、16年前の政権交代の仕掛け人の一人で細川政権と村山政権を内から支えた武村正義氏に、政権交代で権力が移動する時、政権内部で何が起きているかを聞くとともに、権力の甘さも怖さも経験してきた武村氏に、民主党が政権の座に就いたとき、どのような落とし穴が待ち受けているかなどを聞いた。
1993年の政変で、小沢氏のグループより一足早く自民党を離党し、新党さきがけの党首として細川内閣で官房長官として政権を支えた武村正義氏は、細川政権の功績と失敗に、それぞれ民主党政権への教訓が隠されていると言う。
まず功績の方は、細川連立政権が自らを「政治改革政権」と位置づけ、その使命を自他ともに明確にしたことにあった。それが功を奏し、細川政権は8つの小党の寄り合い所帯の脆弱な政権であったにもかかわらず、長年の日本政治の課題だった政治改革と選挙制度改革を成し遂げることができた。まずは政権獲得によって得た権力を、政治改革の一点に集中させたからこそ、困難な課題を成し遂げられたということだ。
しかし、細川連立政権は政治改革の次の課題を考えていなかった。そのために、政治改革関連法案が可決した瞬間に一気に求心力を失ってしまう。94年1月に政治改革法案を成立させた後、2月には深夜に唐突に発表した国民福祉税構想を翌日には撤回するなど、未曾有の混乱ぶりを露呈し、その後首相の政治資金スキャンダルが表面化したことで、細川首相が自ら政権を投げ出し、連立政権は僅か8か月で崩壊してしまう。
武村氏の民主党政権への教訓は、政権を取ったならば、まずは課題を明確にして力をそこに結集させること、そしてそれと同時に、その後の課題もちゃんと用意しておくこと、ということになろうか。
武村氏はまた、民主党の「政治主導」構想にも懸念を表する。官僚の力を使わずに政府を回していくことが不可能であることを、官房長官としての、また大蔵大臣としての経験から、痛いほど知っているからだ。
武村氏は、自身の大臣時代は、官僚がお膳立てしたその日のスケジュールをこなすのが精一杯だったと、当時を振り返る。そのような官僚の手の平の上で政治家が踊るだけの現行制度こそ、民主党が最優先で変えようとしているものだ。しかし、武村氏はそれはそう容易なことではないだろうという。それは、政治家がどんなに勉強をしても、それぞれの分野を何十年も担当してきている官僚の知識に敵うはずがないからだ。政と官は敵対するものではなく、協調しなければならないものだと、武村氏は言う。
官僚を敵に回すことのリスクもまた計り知れない。警察や検察、国税を含め、政治家のあらゆる情報を握っているのが官僚機構だ。いたずらに官僚を敵に回せば、復権を期す自民党に民主党のスキャンダル情報が流れ、国会で厳しい追及を受けることは必至だ。それは細川政権の結末を見ても明らかだ。武村氏は自民党が下野した場合、手強い野党になるだろうと予想する。
16年前の政権交代で生まれた細川政権は、功績もあったが、結局8ヶ月の短命に終わってしまった。そして、結果的にそれが「自社さ」といういびつな組み合わせの政権を経て、古い体質のままの自民党の復権を許すことになる。
細川政権の成功と失敗から民主党は何を学ぶべきか。そもそも政権を取るとは、どういうことなのか。前回の政権交代の仕掛け人でありキーパーソンでもあった武村氏に、自らの経験をもとに、政権交代の期待がかかる民主党への提言と苦言を語ってもらった。
- 最高裁国民審査「一票の格差」判決の確認
- 毛髪鑑定では覚醒剤使用が立件できない理由
- 街角の看板に顔認識カメラ
- 足利事件の菅家さんに選挙権が認められない理由
- 民主党結党時の鳩山代表発言
武村 正義たけむら まさよし
(元内閣官房長官・蔵相)
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1934年滋賀県生まれ。62年東京大学経済学部卒業。同年自治省入省。滋賀県八日市市長、滋賀県知事を経て、86年衆院初当選(自民党)。93年新党さきがけ結成、代表に就任。細川内閣で内閣官房長官、村山内閣で大蔵大臣を歴任。現在、徳島文理大学大学院教授、麻布大学客員教授。著書に『小さくともキラリと光る国・日本』、『私はニッポンを洗濯したかった』など。
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この記事へのコメント
機密費を選挙に使い込むってどんだけ?って思いました。
匿名 |
2009年08月28日 18:31
さすが神保さん、この時期に呼ぶべき人物としては、サプライズでもあり、グッドタイミングでもありました。
94年の燃えるような政治の動きがよみがえってきます。あの時期、細川政権は55年体制の終わりの始まりと言われましたが、本当の終わりが来るまでにずいぶんかかったものです。
日曜の夜はへべれけになりながら選挙速報とニコ動を見たいものです。
シュウ |
2009年08月28日 15:58
場違いですが、
神保さん、ニコニコ動画の選挙特番に出演されるんですね。
本当に驚きました。
当日は、The JOUNALとニコニコ動画のどちらを見ようかな?
たぶん、どっちも見ると思いますけどね。
暇人ですいません。
今回は、かなり興味があるもので。
k・s |
2009年08月26日 20:47
山崎養世氏と猪瀬直樹氏の討論ですが、内容的に言っていることは山崎氏の無料化案の方が説得力があってよいと思います。山崎氏の「金利が低いうちに借り換えるべき」は重要な両者の違いです。しかし、民主党政権など特に現実的でなかった小泉政権下で猪瀬氏が精一杯やったことと、これから民主党が確実に政権を取ることを前提としての山崎氏の無料化案では比較できないでしょう。猪瀬氏が苦しいのは当たり前のことです。
現に、山崎氏の無料化案は小泉政権下で提唱されていたと思いますが、現実的な話として、宮台氏は(世の中は)当時受け止めたでしょうか?。そうではないでしょう。優れた案だけど一体誰がそれを実行するのでしょうかと・・・。
相も変わらず土建政治家、建設業者、建設官僚が存在するような段階においては、民営化という手法は一定の効果を持ったと思います。これから山崎氏の無料化案でいけばそれでよいと思いますね。
山崎氏の話でちょっとおかしいと思ったのは、高速道路を無料化すると一般道路と高速道路で交通流のシェアが起こるという点です。山崎氏のブログでは、秋田県の無料高速道路が同県内の有料高速道路よりも利用車数が多い(それぞれ3000台/日と10000台/日)と紹介されています。しかし、地方都市の高速道路で、一般道路と交通流をシェアできるケースは私は山崎氏の想像よりも少ないと見ています。これこそ国土交通省の予測データを示すできでしょう。
自家用の乗用車の年間走行距離は10000km程度なので、通勤の片道走行距離は、年間250日稼働として20km程度(一日は往復40km)と短いですから、余程近くに高速道路があるというケースでないと、高速道路に乗るために遠回りして、ガソリン消費量を増やして、CO2排出を増やして、ということになりそうです。
高速道路無料化、インターチェンジ増設により、インターチェンジ周辺に新しいベッドタウンが拡大するように想像されます。
民主党の地球温暖化対策、あるいはクルマ依存社会からの脱却という観点からは、恐らく矛盾が生じるのではないかと思います。それとも新たに、高効率な人口集積ポイントを生じるのでしょうか。
グリンゴ |
2009年08月25日 01:36
のりPは、不起訴確定?
宮台氏は、のりPが自白しない限りは、5w1hが確定しないので、「立件はできません。」と断言してたけど、本当かな?
だいたい、すでに、一応、報道レベルでは、のりP本人が「去年の夏ごろから、やってました。」と自白してるし、夫の証言や携帯電話のメモリーの復元や、通話の履歴の解析などの「合わせ技」で、検察は、こんな悪質な犯罪者は、威信をかけて、立件してくるんじゃないかな?と私は思うんですが、どうでしょか?
神保さんも、どっちに転ぶか分からない未来予測的なことは、いつも、宮台さんにうまく話をふって、宮台氏に断言させて、自らはあまり「あぶない橋」は渡らない神保さんは、頭いいなーと思う今日このごろですが、みなさんは、いかがお過ごしですか?
バース |
2009年08月24日 22:45
細川連立政権は、「政治改革」が求心力になってたのですね。民主党では何だろう・・・。「おカネの使い方を、役所ではなく政治で決めたい」、この辺りが求心力なのかな?次は何だろう?情報公開の徹底と言論の自由の確保あたりを課題にしてくれるといいのですが。やっぱり、地方分権なのかな。あまりピンときませんが。
ところが実は「政権交代」が唯一の求心力で、政権を取ったらすぐに崩壊したりして(笑)
かんぽ |
2009年08月24日 21:59
武村正義氏は田中角栄失脚後の政治家の中で括目すべき一人とみなしていたので、時事放談とは違いリラックスした、物言いのあまりのナイーブさに驚きました。
しかし、このような志のある政治家といえども合議制の罠に陥り、官僚に操縦される様は官僚主導打破の壁の高さを思い知るようです。
ただ、政権交代が常時行われるようなことになれば、例えば、官房機密費の話のように政権を降りた側から漏れて、官僚の権力の源泉のひとつである情報の独占が、なし崩し的に変わるかもしれません。
うえの |
2009年08月24日 13:36
toyokawa |
2009年08月24日 10:57
のりPを起訴できるかできないかという報道を聞くにつけ、自分の心情も次第に絶対起訴に傾いていることに気づかされた。宮台さんの深読みでなるほどそういうこともあるのかとはっとした。いずれにせよ、Due Processが大事だということをもっと報道するべきだが、そういう報道をすればいっせいにたたかれるだろう。これも裁判員制度と関係するのかもしれないが、報道を経由して、裁判もまだ終わっていないときから、一般市民がその事件について起訴すべきとか有罪だという意識を持たされているように思う。いやそのように誘導されていると感じる。気をつけなければ。自分が何様だと思っているのかということだ。
あき |
2009年08月23日 16:25
今回も、とても面白かったです。
山崎VS猪瀬はテレビで見なかったので面白かったです。ただガランサス氏の説明では30年2%の国債に切り替えるとしていますが、ビデオで山崎氏は「そんなことマニフェストに書いてない」と強調しています。どっちが本当なんだろう?
山崎氏によれば「もし金利が上がれば」という前提だろうけど、預言どおり金利が上がるとしたら、今、2%の金利の国債を買う金持ち(企業)は損するし、上がらなければ猪瀬氏のスキームでもよいはずです。
僕は元ソニーの出井氏が言った「借金(国債)のハナシは、B/Sで見なければ(借金をしていいかどうかも)何も分からない」発言が一番適切だと思います。しかし本編の武村氏の発言にあるように、官僚は「国に資産などない」という説明で徹底しています。本当にそうなのか疑わしいかぎりです。
民主党は、まず、その資料の発掘から始めるべきだと思います。
OECDの資料は衝撃的でした。しかし、「財政健全化」も「消費税増税」も「法人税減税」もOECDから勧告されています。国の借金は、海外の投資家に流れる場合と国内の金持ちが保有する場合で意味合いが異なります。借金できるかどうか、国内の政治家、それも中枢にいた人でさえ判断できないことを、外国人が見て正しく判断できるのだろうか?
いったい誰が正しいことを言っているのだろう??? 謎は深まるばかりです。
ウマ |
2009年08月23日 13:39
細川政権が短期で終わったことに納得できないでいたんですが、武村氏の考え方の古さや頑固さが一因だったのかと思いました。改革を始めたけど、新しい考えにはなじめなかったというのはゴルバチョフを思い出させました。
歴史的に重要なことが個人の性格や人間関係で決まってしまうと言うのはなんだかなーという気もしますね。
かぴばら |
2009年08月23日 11:46
35歳の私にはちょうど昔の映像も懐かしく、刺激になりました。
現職の政界中枢の人にはインタビューしてもなかなか面白い話が聞けない印象があるのですが、少し時間、距離が出てきた人の具体的な話は大変面白く考えるところがありました。
匿名 |
2009年08月23日 08:07
赤い牙さん、どうもありがとう。時間の制約がきつくてごちゃごちゃしてわかりにくかったので、改めて丸激で続きをやって欲しいなあ。
モグリ |
2009年08月23日 06:29
赤い牙 |
2009年08月23日 01:49
色々な意味でとても興味深い会でした。武村氏の飾らない人柄には大いなる信頼感を持った次第です。
ただ、政策的に言えば、ちょっと古いかなあとの印象です。世界各国が信用創造規模の最適値を探る競争をしている時に、お上品に財政均衡論にしがみついているのはどうかと思います。特別会計の余剰金に対する認識もズレています。また役人の最後のレゾンデートルである「調整」の方法論が、情報技術によって様変わりしている現実も御存知ないように感じました。
官房長官なのに金庫のカギを持たないというのは如何なものかと思います。経営者ならあり得ないことです。どうも役人のロジックから全く抜け出しておらず、「あなたも過去官僚なんですね」の印象です。
細川政権崩壊の引き金を引いた国民福祉税の問題は、基本的に政権内のデュープロセスが存在していなかったことによる、起こるべくして起きた失態でした。その点に対する言及がなかったのは、現代的なセンスから言うと驚くべきことです。
つらつら書いてきましたが、強く思うのは、細川政権成立時に比べて、明らかに日本社会が進歩したということです。当時時代の最先端に居た武村正義氏が、今の常識では化石のような存在になっている。これはたぶん、武村氏にとって喜ばしいことなのではないかと感じました。
toyokawa |
2009年08月23日 01:47
無記名 |
2009年08月23日 00:41
武村氏ってやっぱ
元官僚レベル?
本当の政治家じゃねーってか
所詮「東大下暗し」
無記名 |
2009年08月22日 23:48
「山崎VS猪瀬」の「高速道路無料化ディベート」に関して、「宮台氏」のご要望に即し、マイブログより転載したい。
17日(月)の「報道ステーション」に「山崎養世」が出演する
という「メール」を、氏から戴いた。
そこで、偏向報道の代表格であり、普段は決して視聴しない
「報道ステーション」をみることにした。
議論は「山崎養世氏」と「猪瀬直樹氏(小泉内閣で権力欲を
剥き出しにした「獣」)との間で、約25分程度なされた。
勝負は歴然であった。わが師と仰ぐ「山崎先生」は、彼の公平無私
の立場に加え、理理路整然とした「高速道路無料化論」を披瀝された。
一方、「猪瀬氏」は「反論に窮すること」しばしば。
聞くに堪えない「詭弁のオンパレード」に終始した。
恰も、「竹中平蔵」を彷彿とさせる、その「詭弁ぶり」に、
私は驚愕せざるを得なかった。
昨夜の報道ステーションで、民主党の高速道路無料化策について、
議論が交わされた。
高速無料化発案者の山崎養世氏と、道路公団民営化を推進した
現状維持派の猪瀬直樹氏が真っ向から激突するはずだったが、
結局、時間切れで中途半端に終り、視聴者に物足りなさが残った。
こういう重要な議論には、いくら民放とはいえ、もっと時間をとってほしい
ものだ。あれでは、十分理解するのはむずかしい。
そこで、このブログで論点を整理してみることにした。
まず、旧道路公団から「独立行政法人・高速道路保有債務返済機構」に、
いわゆる“飛ばし”で移された30兆円の債務をどう返済することに
なっているかを古館キャスターが説明した。
東日本高速など三つの会社の料金収入2兆円のうち、維持管理費の
0.4兆円を除いた1.6兆円を毎年、リース料として機構に支払い、
機構はそれを原資に今後41年かけて返済するスキームだという。
むろん、猪瀬はこれを堅持する立場だ。
これについて、山崎氏は以下のように異議を唱える。
「首都高や阪神高速などを加えると35兆円の借金だが、そのうえに
これから20兆円新しい借金をして主に地方の、赤字が予想される高速を作る計画だ」
「つまり55兆円の借金を返さなければならないことになる。
いまは1.5%ほどの超低金利だから返済が進んでいるが、70年代から93年
くらいまでは金利は平均5%くらいだった。
5%になると金利の返済だけで毎年3兆円になり、それでは返せない」
山崎氏は、超低金利のいまのうちに30年ものの国債を2%で発行し、
借り換えをすれば金利コストが大幅に下がり、一般道路向けの財源の36%ほど
を高速に振り向けることで、国債の返済や新規建設、メンテナンス費用が
まかなえるという。
「地方では料金が高すぎて高速にそもそも乗れない。1キロ25円だから
100キロで2500円。
1時間で100キロ走り2500円取られる。時給2500円の仕事が
地方にどれだけありますか。
地方ではほとんど一般道路を使うから渋滞する。
そこで、渋滞対策にまた新しい一般道路を作る。
そういう無駄なものに毎年5000億円使っている」
ならば、高速道路無料化によってどのように変わるのか。山崎はこう続ける。
「現状は、高速道路ユーザーが支払う通行料金2.5兆円を借金返済に充て、
高速を走る車のガソリン税など2兆円を一般道路建設に流用して、
ユーザーに二重の負担を強いている。
一般道路に流用しないで高速建設に充てていたら、とっくに無料になっていた。
民主党案の高速無料化に必要な財源は1.3兆円で、これは2兆円の
ガソリン税等で賄える」
つまり、高速道路を一般道路と同じように開放すれば、新たな一般道路の建設を
減らせるため、一般道路用の財源は、2兆円から1.3兆円を引いた
0.7兆円もあれば十分だという考え方なのだろう。
対する猪瀬氏はまず、放漫経営の道路公団を民営化した意義を強調した。
民間会社になって社員がやる気になっているという。
しかし、なぜ、山崎の考えにまっすぐ斬り込まないのか不思議だ。
ややあって、ようやく以下のように反論らしきものを始めた。
「高速道路の年間収入は2兆円、直轄国道の年間予算は2兆円だ。
高速の2兆円の収入が無くなって、税金を充てねばならなくなったら
直轄国道の建設はどうするのか。財源を明らかにしなければならない」
山崎氏はすでに、それについて説明しているのだが、猪瀬氏が全く
無視しているのも奇妙である。
まともな議論を避け、ほとんど民営化の正当性を語り続けたのが猪瀬氏であり、
残念ながらここに書くと論点がぼやけるので、割愛せざるを得ない。
そこで、山崎氏の話にもう少し耳を傾けることにする。
山崎氏は高速無料化による「コスト増分野」と「コスト減分野」に分けて、
次のように説明した。
「無料化で高速建設費と維持管理費あわせて9100億円が国費のコスト増に
なるが、渋滞対策の一般道路建設費4900億円や高速料金割引費用
2500億円など計9900億円がコスト減になり、コストの面では
つりあっている」
さらに、無料化のメリットとして、山崎氏は経済効果による税収増加が
見込める点を強調した。
「高速無料化による経済効果は国交省の試算で7兆8000億円あり、
6000〜7000億円の税収増になる」
そして、民営化会社が「借金は機構に付け替えているのに、土地だけは
もらっている」とし、「簿価で安い数字になっているが時価にすれば
巨額の資産だ。これを売るか、不動産会社にして上場すればいい。
それこそが本当の民営化だ」と指摘した。
首都高や阪神高速をのぞく日本の高速道路を無料化する民主党のマニフェストに
対し、渋滞がひどくなるとか、CO2排出量が増えるとかいった疑問符が
つけられることが多いが、その点について、山崎氏は自身のHPで
以下のように説明している。
「出入口の数がいまの4〜5倍になり、料金所が消えた姿を思い浮かべましょう。
(中略)渋滞の原因の30%は料金所にあるといわれます。
いろいろな場所からノンストップで出入りできる高速道路なら、
特定の場所を除いて渋滞は、いまよりもずっと緩和されるはずです」
「日本全体のCO2、NOxの排出量の1割程度は、交通渋滞が原因で発生している。
つまり、アイドリング状態が環境には一番いけないわけですね。
無料化は、渋滞原因の30%を占める料金所をなくすので、その分緩和されます」
高速道路無料化という民主党政策の意図するところは、山崎氏の説明でより明確に
なったと思う。
だからこそ猪瀬氏には、山崎理論への明確なアンチテーゼを示してほしかった。
ただでさえ、猪瀬氏は道路公団民営化委員会の委員だった当時、
小泉首相に国交大臣の座をねだり権力にすり寄ったと、評論家の櫻井よしこ氏ら
から指摘されているのだ。
いくら山崎理論が、道路公団民営化を否定するものとはいえ、民営化の苦労話や、
今の職員が頑張っていることをあげて、猪瀬氏が我田引水の自己正当化に
時間を割きすぎた感は否めない。
ガランサス |
2009年08月22日 21:54
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