12月6日に総務省の「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」が提出した報告書を元に、2010年をめどに、通信・放送をめぐる法規制は一本化され「情報通信法」(仮)としてまとめられる予定だが、その中でインターネット上のコンテンツにも一定の法規制が必要との立場が打ち出されている。
匿名掲示板や個人のブログなどを通じて、個人情報が流出したり個人や団体に対する誹謗中傷の言説が飛び交うなど、インターネット上の言論に対する規制を望む声が根強いことは事実だ。
しかし、著書「グーグル」などで知られるジャーナリストの佐々木俊尚氏は、インターネット上の言論に法規制をかけようとする動きには、実効性の観点から疑問を呈する。法律でネット上の言論を制限することは実質的には困難で、サーバーを海外に移転されてしまえば、日本の法律が適用できないことを考えると、「意味が無い」と言い切る。むしろ、現状のように、現行法に従って問題行為や違法行為を管理するだけで十分ではないかと佐々木氏は語る。
また、その一方で、自由な言論空間を形成しているインターネットに法規制をかけることで、失われるものも多いはずだ。
政府が目論むネット規制の動きとその背景について、佐々木氏に話を聞いた。
佐々木 俊尚ささき としなお
(ジャーナリスト)
1961年兵庫県生まれ。88年早稲田大学政治経済学部中退。88年毎日新聞入社。99年、アスキーを経て、03年フリーに。著書に『グーグルGoogle』、『起業家2.0』など。