存続か廃止か 死刑制度の是非を問う
新番組・第1回(2007年01月31日)
存続か廃止か 死刑制度の是非を問う
存続派:板倉宏氏(刑法学者・日本大学法科大学院教授)
廃止派:保坂展人氏(社民党衆議院議員・死刑を廃止する議員連盟事務局長)
 政治学者の御厨貴氏の司会のもと、意見が対立する政策を徹底的にディベートする新番組『政策討論クロストーク』。
 その第1回目は、死刑制度の是非を2人の論者に徹底的に論じてもらった。
 昨年12月25日、政府は4人の死刑執行を発表した。クリスマスの執行には、EU各国から非難の声が上がったが、その背景には、現在OECDの加盟国の中で、死刑を実施している国が米国と日本のみという実態がある。EUでは「死刑廃止」が加盟条件に含まれるほど、死刑に対する拒否感は強い。
 このように世界的には廃止の方向にある「死刑」だが、日本国民の支持は根強い。最新の世論調査によれば、80%近い国民が「死刑の存続」を支持しているという。また、事件の凶悪化や国民の世論を背景に、近年は死刑判決が出やすい傾向が強まっており、執行を待つ死刑囚は100人を越えそうな勢いだ。
 このように、先進国では死刑制度の廃止が主流となっているが、日本国内ではこの問題をマスメディアが取り上げることが皆無に近いこともあり、「死刑存続の是非」をめぐる議論が交わされることもほとんどないのが実情ではないだろうか。
 そこで今回はあえて、マスメディアが敬遠する「死刑」について、刑法学者で死刑擁護派の板倉宏氏と死刑を廃止する議員連盟の事務局長を務める保坂展人氏の二人の論客に、徹底的に討論してもらった。
「死刑の是非は、社会状況から離れては語れない。現在の状況から考えて、今廃止するべきではない」という擁護派の板倉氏は、圧倒的な世論の支持と、凶悪犯罪への心理的な抑止効果を、存続すべき理由の根拠に上げる。
 一方、保坂氏は、「死刑から一転、再審無罪4件という事実を重く見よ」と死刑制度の限界を厳しく追及するとともに、フランスのミッチェランが世論の反対を押し切り死刑廃止を決断した例をあげ、あえて政治主導で「死刑廃止」の議論提起を主張する。
 今回討論された主な論点は、以下の6つ。
・そもそも死刑の正当性とは?
・死刑は残虐な刑罰なのか?
・死刑の執行過程に問題はないのか?
・冤罪の可能性をどう考えるか?
・死刑には犯罪抑止効果があるのか?
・終身刑は、死刑の代わりになるか?
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