五ノ井里奈さんが元自隊官3人の有罪判決後に会見
元陸上自衛官
弁護士
性被害を訴え出ていた元自衛官の五ノ井里奈さんが1月26日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見を開き、国と元自衛隊員らに損害賠償を求めていた民事訴訟で和解が成立したことを明らかにした。これにより、一連の民事手続きはすべて終結した。
自衛官として福島県の郡山駐屯地で勤務中に他の複数の男性自衛官から性被害を受けたと訴え出ていた五ノ井さんは、被害を防げなかった責任があるとして国に200万円、被害に関与した元隊員5人に対して計550万円の損害賠償を求め、2023年1月に横浜地方裁判所へ提訴していたが、これまでに元隊員4人とは和解が成立していた。五ノ井さんの代理人を務める大田弁護士によると、今回、国及び残る一人の隊員との間で和解が成立したことで、国は160万円を支払うという。
最後まで争っていた元隊員1人については、これまで謝罪も賠償も行われていないと大田弁護士は語った。
今回の和解に先立ち、刑事訴訟では2023年12月に元隊員3人に対し、強制わいせつ罪で懲役2年、執行猶予4年の有罪判決が確定している。会見で五ノ井さんは、「ようやく自分の人生を、自分の足で歩き出すスタートだ」と語る一方で、「声を上げることが、どれほどの勇気を必要とし、その勇気が必ずしも守られない現実があることを、身をもって経験した」とも述べ、被害を訴える側が背負う大きな代償についても言及した。
五ノ井さんは1月16日、「声を上げる前の段階で相談できる場所、学校や職場での教育、そして声を上げた人が孤立しないための社会発信」を行う一般社団法人みらいセーフティJAPANを設立したという、「小さな勇気を個人の中で終わらせるのではなく、社会につなぎ、支え合い、守り合う力へと変えていく」と今後の活動への思いを語った。