2013年06月22日公開

[13年度版自殺対策白書]若者の自殺を減らしていくには

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ゲスト

1972年東京都生まれ。96年国際基督教大学教養学部卒業。97年NHK入局。『クローズアップ現代』などを経て04年退職。同年NPO法人ライフリンクを立ち上げ代表に就任。09年11月から10年6月まで内閣府参与を務める。共著に『「自殺社会」から「生き心地の良い社会へ」』、『闇の中に光を見出す—貧困・自殺の現場から』。

概要

 政府が18日閣議決定した2013年版自殺対策白書では、1998年から連続して3万人台を推移していた自殺者数が15年ぶりに3万人を割り込むなど、全体としては自殺の減少傾向が続いていることがはっきりとした一方で、20代の若い世代の自殺者数が高どまりしている現状が浮き彫りになった。

 自殺対策に取り組むNPO法人ライフリンク代表の清水康之氏は、若い世代の自殺率が上がっていることについて、パワハラや過労、職場の人間関係といった勤務問題が大きな原因になっているとの見方を示す。就職に失敗して自殺した20代の数は5年前と比較して2.5倍に増えているという。

 親世代にとっては「仕事が見つからないくらいで何故自殺まで追い込まれるのか」と理解に苦しむところだが、若い世代は親世代に比べて生きることの促進要因が低くなっていると清水氏は指摘する。生きるモチベーションとなる促進要因より、生きることの阻害要因が相対的に上回ったときに自殺のリスクが高まるからだ。

 様々な自殺防止対策により、全体としての自殺は減少傾向にある一方で、若年世代の自殺がむしろ増えている実態や、自殺を水際で防ぐことにはある程度成功していても、自殺の根本的な原因をなくすまでには至っていないのが現状だと言う清水氏に、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が聞いた。

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