「落選運動」の法的根拠と立憲民主党が責任野党となるための条件

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公開日 2021年11月13日

ゲスト

弁護士

1955年島根県生まれ。77年東京大学理学部卒。三井鉱山(株)勤務を経て80年司法試験合格。83年検事任官。東京地検検事、広島地検特別刑事部長、長崎地検次席検事、東京高検検事などを経て、2006年退官。08年郷原総合法律事務所(現郷原総合コンプライアンス法律事務所)を設立。10年法務省「検察の在り方検討会議」委員。著書に『「深層」カルロス・ゴーンとの対話:起訴されれば99%超が有罪となる国で』、『検察崩壊 失われた正義』など。

著書

概要

 今回の衆議院選挙で神奈川8区と13区において、たった一人で甘利明自民党幹事長と江田憲司立憲民主党代表代行に対する落選運動を展開した弁護士の郷原信郎氏に、なぜその2候補を標的にすることにしたのか、また落選運動が公職選挙法上どのような法的正当性を持つ運動なのかなどを聞いた。

 郷原氏の落選運動がどの程度効いたかは知る由もないが、実際に甘利氏は選挙区では落選している。ただし、重複立候補した比例区で辛うじて当選したが、小選挙区落選の責任を取り、自民党幹事長を辞任に追い込まれている。また江田氏の方も、共産党候補が立候補を取りやめ、野党統一候補として立候補していながら、小選挙区で対立候補に追い上げられ、薄氷を踏むギリギリの勝利を収める結果となった。

 郷原氏は選挙では有権者は政党が用意した候補者の中からしか選ぶことができず、また嫌だと思った候補に×(バツ)を付けることはできない。しかし、それを可能にするのが落選運動だという。また現在の公職選挙法は落選運動を予め想定した上で、何ができて何ができないのかまでを明確に定めているため、法規に則り粛々と落選運動を行うことには何の問題もないし、むしろそれは有権者の選択肢を拡げることにつながると郷原氏は言う。

 今回郷原氏が甘利氏と江田氏を槍玉に挙げたのは、甘利氏については、URへの口利き事件で甘利氏がまったく説明責任を果たさないまま自民党の幹事長という要職に就いていることに対する反発から、江田氏については、横浜市長選挙で事実上立憲民主党が後押しした山中竹春現市長が、経歴詐称問題やパワハラ問題などについて説明責任を果たしていないことについて、山中候補を独断専行で擁立した江田氏には「製造物責任」があるとの理由からだと郷原氏は言う。

 また、郷原氏は、特に江田氏の問題には今日の立憲民主党が直面する問題、すなわち責任野党になるための条件を満たしていないという問題が如実に現れているとも語る。責任野党になるための条件として郷原氏は、「政策立案能力」「与党に対する責任追及能力」「事実調査能力」の3つの能力とそのバランスが必要であることを強調する。その上で、15年前の永田メール問題で当時の民主党は事実調査能力に難があることを露呈した。しかし、その後、その問題を克服することができないまま、今日まで来てしまった。山中氏の経歴詐称問題も根っこは同じだと郷原氏は語る。

 郷原氏にジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が、氏が一人で落選運動を続ける理由などを聞いた。

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