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なぜ自民がそれほど負けず立憲が負け維新が躍進したのか

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1074回)

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完全版視聴期間 あと67日23時間58分
公開日 2021年11月06日

ゲスト

慶應義塾大学名誉教授

1954年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。専門は政治学、政治過程論。ミシガン大学政治学部客員助教授、プリンストン大学国際問題研究所客員研究員などを経て慶應義塾大学法学部教授。2020年より現職。慶應義塾大学SDM研究所上席研究員を兼務。著書に『政権交代 民主党政権とは何であったのか』、『選挙・投票行動-社会科学の理論とモデル』、編著に『子どもの幸福度』、訳書に『比喩によるモラルと政治ー米国におけるモラルと政治』など。

著書

概要

 この選挙でわれわれは何を選択したのか。

 安倍、菅政権によるコロナ対策の失敗などで、下馬評では野党側に有利と見られていた2021年の総選挙は、自民、立憲がそれぞれ議席を減らし、ほぼその分を維新が獲得する結果となった。多少の議席は減らしたものの自民、公明の政権与党が絶対安定多数を維持する一方で、野党陣営全体としては議席を伸ばしたが、リベラル勢力、とりわけ立憲民主党にとっては厳しい選挙となった。選挙結果を受けて、立憲の枝野幸男代表は11月10日~12日まで開かれる特別国会後に退任する意思を表明している。

 今回も小林良彰慶應義塾大学名誉教授に、選挙後の恒例となった独自の調査に基づく投票行動分析をお願いした。小林教授は全国で4500人あまりの全世代の有権者を対象に総選挙の直前に調査を行い、その投票行動を分析した。

 その調査から見えてきたものは、無党派層を取り込めないために党勢を拡大できていない立憲民主党の現状と、政策的には必ずしも支持できないが、政権を任せられるのは自民党しかいないと考えて自民党に投票している有権者が多いことだった。

 それによると、今回は自民党支持層の74%が自民党に投票すると答えていたのに対し、支持政党なしのグループ(無党派層)で立憲民主党に投票すると答えた人は10.3%にとどまっていた。無党派層の間では自民党に投票すると答えた人が立憲民主党とほとんど変わらない9.3%もいたことを考え合わせると、立憲が党勢拡大の必須条件となる無党派層の取り込みに成果をあげられていないことがよくわかるだろう。ちなみに2009年に民主党政権交代に成功した選挙では、無党派層の38.5%が民主党に投票すると答えていた。

 また、政策面では選挙の争点として景気対策、財政対策、年金、医療などの経済問題をあげた人の割合が5割を越え、コロナ対策と答えた15%を大きく上回る一方で、現在の自公政権の経済政策を支持する人の割合は42%にとどまった。有権者の多くが経済政策を最重視する一方で、現在の政権の経済政策には必ずしも満足していないことがわかった。にもかかわらず、自民党が支持されたのはなぜか。その理由を説明するものとして、政権担当能力の有無については自民党と答えた人が5割に達していたのに対し、立憲民主党と答えた人は6.8%しかいなかったことがあげられる。自公政権を手放しで支持しているわけではないが、立憲民主党に任せるのはまだ不安が大きすぎると考えて自民党に投票した人が多くいたことがうかがわれる。また、今回の選挙では自民に対する不満票の多くが、立憲ではなく維新に流れたと見られる。

 小林氏は、政権交代を支持する人の割合や、安全保障面で独自防衛力の強化を支持する人の割合が増えていることなどから、全体的に有権者の保守化の傾向が見て取れるとしながらも、同時に原発再稼働に反対する人や夫婦別姓に賛成する人の割合は過半数を大きく上回るなど、テーマによって従来の右左対立の構図は成り立たなくなっていると指摘する。

 特に顕著だったのが、若年層の自民党支持の傾向だ。政党に対する好感度の調査では、10代、20代では自民党に好感を持つ人の割合がそれぞれ50%、44%だったのに対し、立憲民主党に対しては38%と34%と、両者の間には10%以上の差がついた。立憲民主党よりも自民党により好感を持つ人の割合は10代から60代までほぼ一貫して10%程度多く、70代以上になってようやくその差が7%程度まで縮まることもわかった。ほぼ同様の差が、自民党の岸田文雄総裁と立憲民主党の枝野幸男代表に対する感情温度にも反映されていた。小林氏は、特に若い世代は、政権時代には震災と原発事故に苦しみ、野党に転落してからは内紛や分裂を繰り返した民主党に対する印象がすこぶる悪い。また、「政権」と言えば、自民党政権しか知らないため、それ以外の政権がイメージできない人も多いと語る。

 選挙制度にも精通している小林氏自身は小選挙区制には反対の立場だが、選挙制度がそう簡単には変えられないという前提の上に立てば、現在の選挙制度の下では、立憲民主党、ひいては日本のリベラル勢力は、これまでのような組合依存体質を引きずったままでは到底政権交代は実現できないと語る。日本で最も大きな政治勢力が、「無党派層」ないしは「支持勢力なし」であることは周知の事実だ。であるならば、それを大きく取り込めるような明確な理念と政策、そして個々の議員が日頃の地道な政治活動により、小選挙区制にも耐え得る強固な支持基盤を築いていくことによってのみ、政権交代への道は開けることだろう。

 その一方で、なぜ今回、日本維新の会は大きく躍進することができたのか。大阪の地域政党としてはほぼ支配的な地位を確保したかに見える維新が、他の地域までその勢力を伸ばすことは可能なのか。

 恒例となった小林氏の研究会の投票行動分析をもとに、この選挙でわれわれは何を選んだのかを、小林氏とジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。また、番組冒頭で最高裁判所の裁判官の国民審査についても、その結果を検証した。

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