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参院選で示された民意は正しく理解されているか

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1110回)

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公開日 2022年07月16日

ゲスト

慶應義塾大学名誉教授

1954年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。専門は政治学、政治過程論。ミシガン大学政治学部客員助教授、プリンストン大学国際問題研究所客員研究員などを経て慶應義塾大学法学部教授。2020年より現職。著書に『政権交代 民主党政権とは何であったのか』、『選挙・投票行動-社会科学の理論とモデル』など。

著書

概要

 自民党の圧勝と野党の惨敗。

 先の参院選を一言でまとめると、そんな感じになるだろう。そして選挙結果の詳細な分析も済まないうちに、メディアは秋にも予定される内閣改造だの、安倍元首相亡きあとの党内政局に関心が移ってしまっているようだ。しかし、この選挙で有権者が示した民意は、本当に正しく理解されていると言えるだろうか。

 そもそも投票結果以前の問題として、今回の参院選の投票率も52.05%と低いものだった。投開票日の2日前に安倍元首相が銃撃されるというショッキングな事件の影響もあって、3年前の参院選よりは3.25ポイント増えているが、先進国の国政選挙としては最低水準にとどまる。そもそも有権者の半数しか投票していないことに加え、1人区が多い参院選は死票が多く、しかも一票の投票価値にも3倍以上の開きがあるたため、投票行動と獲得議席数の間に大きな乖離が生じやすい。現に、獲得議席数では与党の圧勝が報じられているが、実際には自公合わせた得票率は比例区で2.3ポイント、選挙区でも2ポイント、3年前の参院選より下がっている。

 マル激では今回も、小林良彰慶應義塾大学名誉教授に、独自の調査に基づく投票行動の分析を聞いた。今回の調査も、全国のあらゆる階層から選ばれた4,149のサンプルを対象に、100項目に及ぶ質問への回答を性別、年代別、地域別に分析したもので、質問内容も多岐にわたる。

 小林氏の調査によれば、有権者の7割近くが将来の生活に不安を抱いており、その多くは政府の物価対策を評価していない。しかし、野党側が物価対策として主張した消費税の引き下げは、野党への投票行動にはつながらなかった。結果的に、政府の物価対策を評価しない人の多くが棄権に回ってしまった。これでは投票率があがらず、政治への期待が失われていくのは当然だ。

 結局、現在の政権与党に不満を持つ層はそれなりに大きいが、野党がその不満の受け皿になれていないところに、低投票率の理由もあり、また相対的に政権与党の獲得議席数が増える原因があったということのようだ。

 野党陣営内では立憲民主党国民民主党の旧民主党勢力の苦戦が目立った。前回の参院選と同じ党に投票する意思を示した有権者が、自民・公明・維新・共産ではそれぞれ65%程度あったのに対し、立憲民主と国民民主ではそれが50%を割っていた。前回は民進党という一つの塊で選挙戦に臨んだ旧民主の2政党は、前回の選挙で支持してくれた有権者の半分の支持を失っていた。

 旧民主党勢力が広く有権者の支持を得られなかった理由の一端が、両党の比例代表の当選者リストに表れている。今回立憲、国民民主両党で比例区での当選者は労働組合の関係者で占められ、それ以外の候補者はほぼ全滅状態にある。これは、この2党が広く国民の支持を得ることができず、結局組合への依存体質を強めていることを如実に物語っている。これでは自民党に不満を持つ非正規で働く人々や若者の現状に対する不安や不満の受け皿になどなれるはずがない。結果的に、反自民票の多くが、維新れいわ参政党などに流れたと見られている。

 選挙で示された民意を政策に移すためには、まず何よりも、その民意を正しく理解することが不可欠だ。この選挙で示された民意とはどのようなものだったのか。投票行動分析における第一人者の小林氏と、此度の選挙における投票行動を分析した上で、そこからどのような民意が読み取れるのかなどについて、社会学者の宮台真司、ジャーナリストの迫田朋子が議論した。

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