サナエノミクスは失われた30年から日本を救えるのか
みずほリサーチ&テクノロジーズ エグゼクティブエコノミスト
| 完全版視聴期間 |
(期限はありません) |
|---|
月の5回目の金曜日に特別番組を無料でお送りする5金スペシャル。今回は、9月16日にこの世を去った映画界の巨星、ロバート・レッドフォード特集をお送りする。
今回取り上げたのはレッドフォード監督、出演の5作品。
・『大統領の陰謀』(1976)出演 神保推薦
・『大いなる陰謀』(2007)監督・出演 宮台推薦
・『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)監督 神保・宮台推薦
・『モンタナの風に抱かれて』(1998)監督・出演 宮台推薦
・『オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜』(2013)出演 神保推薦
『大統領の陰謀』は、1972年のニクソン政権下で起きた民主党本部盗聴事件に端を発するウォーターゲート事件の真相を追求したワシントン・ポストの2人の記者を描いた実話の映画。ボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)とカール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)が数々の難問に直面しながらも地道な取材を続け、最後は大統領の関与まで暴く20世紀ジャーナリズムの金字塔を築いた。地道な取材、情報源の秘匿、NPOとの協力など、ジャーナリズムの基本に関わる論点が随所にちりばめられている。
『大いなる陰謀』はレッドフォードが監督と出演を兼ねた作品。アフガニスタンでの新たな軍事作戦をめぐり、上院議員、ベテラン記者、大学教授、そして学生がそれぞれの立場で葛藤する物語。大統領の座を狙うアーヴィング上院議員(トム・クルーズ)は、アフガニスタンでの新たな軍事作戦の情報をベテラン記者ロス(メリル・ストリープ)にリークする。その一方で、マレー教授(ロバート・レッドフォード)は、かつて教え子を戦地に送り出した罪悪感に苦しむ。
『リバー・ランズ・スルー・イット』は監督としてのレッドフォードの代表作の一つ。1910~1920年代のアメリカ合衆国モンタナ州の美しい自然を背景に描かれたある家族の物語。厳格な牧師の父に育てられた兄ノーマンと弟ポールは、幼い頃からフライ・フィッシングを通じて深い絆を結ぶ。しかし成長するにつれ、真面目な兄と自由を求める弟の人生は少しずつすれ違っていく。
『モンタナの風に抱かれて』は、事故で心身ともに深い傷を負った少女と、その母と、少女の愛馬を救おうとするカウボーイの物語。ニューヨークで暮らす少女グレース(スカーレット・ヨハンソン)は乗馬中の事故で片足を失い、愛馬は暴れ馬になってしまう。少女の母はグレースを連れて馬を癒す能力を持ったカウボーイのトム・ブッカー(ロバート・レッドフォード)を訪ね、グレースと母、そしてトム自身も大自然の中で心を回復していく物語。
『オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜』は出演がレッドフォードただ1人、台詞もほぼ皆無という珍しい作品。インド洋をヨットで航海していたある男(レッドフォード)が、海上を漂流していたコンテナに衝突してヨットに穴が開き浸水したのを手始めに、ありとあらゆる災難に見舞われながら、驚異的な抵抗力でそれを一つひとつ、黙々と乗り越えていく様が延々と描かれる。そして、無線は壊れ、水や食料も底を尽き、万策が尽きた時、思わぬところから救世主が現れる。まさに現代版ヨブ記と呼ぶべき作品だ。
今回の5金映画特集は、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が選んだロバート・レッドフォードの5つの名作について、両氏がそのテーマやそこにあるメッセージが何なのかなどについて議論した。