自民党に歴史的大敗をもたらした民意を読み解く
慶應義塾大学名誉教授
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1961年神奈川県生まれ。85年日本大学法学部新聞学科卒業。東京タイムズ記者、「週刊ポスト」、「SAPIO」編集部、テレビ朝日報道局などを経て1995年より現職。
政権発足当初、「何もしないから」こそ高い支持率を誇っていた岸田政権だが、ここに来て何もしないことが支持率の急落を招いている。
7月の参議院選挙では、直前の安倍元首相暗殺事件や野党の分裂選挙などのおかげで何とか勝利をおさめたものの、その後、大半の自民党議員と統一教会とが蜜月関係にあったことが露呈したほか、国民の過半が疑問を持つ元首相の国葬も、さしたる説明もないままに強行開催したことで、人の話をじっくり聞いて何もしないという従来のスタンスだけでは政権への支持を集められなくなってきている。
政治ジャーナリストとして長年にわたり歴代政権を見てきた角谷浩一氏は、岸田政権の最大の弱点は岸田文雄という政治家が何をしたくて総理になったのかが見えないところにあると指摘する。岸田氏をして、総理になれるものならなってみたいが、いざなってみるとこれといって何がしたいのかがわからなくなっているのではないかと言うのだ。
しかし、仮に政権の支持率が下がり続けたとしても、安倍元首相を失った今の自民党内には、「岸田おろし」なる陰謀を仕掛けられるような大物政治家は見当たらない。3年先まで国政選挙のない黄金の3年を満喫中の岸田政権は、どれだけ青息吐息状態になっても続くのだろうか。それは日本にとって不幸なことではないのか。逆に、岸田首相に起死回生の一手はあるのか。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏に永田町の最新情報を神保哲生が聞いた。