2013年12月25日
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もう一つの「一票の格差」裁判
人口の少ない千代田区に一議席を与えるのは合憲か
原告の元最高裁判事・泉徳治弁護士が会見

 一票の格差が最大で3.21倍だった今年6月の東京都議会議員選挙が違憲だったとして、元最高裁判事の泉徳治弁護士が選挙の無効を求めていた裁判で、東京高裁は12月25日、選挙は適法で合憲との判断を下し、請求を棄却した。
 この裁判は人口の少ない千代田区を一つの独立した選挙区として定数1を配分していることが、法の下の平等を定めた憲法に違反しているとして、泉氏が、自身の在住する練馬区の選挙区の選挙の無効を訴えていたもの。
 公職選挙法は各選挙区ごとの人口を議員一人あたりの人口で割った「配当基数」が0.5に達しない場合、隣接する他の地域と合わせて1つの選挙区とすることを定めている。しかし、東京都は条例によって、都議会の選挙区を配当基数が0.5に満たない千代田区に一議席を割り当てている。
 千代田区は中央官庁や大企業の本社などが集中するため実際の居住者は少なく、今年6月の都議会選挙時の配当基数は基準値の0.5を下回る0.455だった。
 しかし、東京高裁は千代田区が、居住者は少ないが昼間の人口が多いことや、国全体の政治や経済で重要な役割を担っていることなどを理由に、千代田区を特例選挙区に定めた条例を、都議会に与えられた合理的な裁量権の範疇と認め、これを合憲とした。
 原告の泉氏は判決後の会見で、「(都議会の)裁量という、ごまかしのレトリックで乗り切った恥ずかしい論議だ」と、この判決を批判した。泉氏はまた、上告の意向を明らかにしている。
 東京都は千代田区の他、伊豆諸島や小笠原諸島などの島嶼部にも条例で一議席を割り当てているが、この選挙区の配当基数は0.268となっている。

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