五輪談合事件に見る、捜査能力の劣化で人質司法に頼らざるをえない特捜検察の断末魔
弁護士
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2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京の公共インフラのバリアフリー化が進むことが期待されている。
今年4 月に障害者差別解消法が施行されたほか、東京都の小池知事が所信表明演説で、「高齢者や障害者に優しいユニバーサルデザインのまちづくりも推し進め」ることを明言している。バリアフリー化のための予算も例年より大幅に増額されるなど、東京は今、世界一のバリアフリー都市に生まれ変わるための、千載一遇のチャンスを迎えていると言っていいだろう。
しかし、実際のところ現在の東京のバリアフリー化は、世界標準と比較した時、どの程度遅れているのだろうか。ビデオニュース・ドットコムは実際に車椅子利用者と街に出て、東京のバリアフリー化の現状を取材した。
その取材を通じて見えてきたものは、一見小奇麗で治安もよく、電車が時刻表通りに来ることが外国人から驚かれる近代都市東京だが、障害者、とりわけ車椅子の利用者にとっては、まだまだとても優しい都市とは言えない現実だった。
例えば、東京の地下鉄ではまだエレベーターすら完備されていない駅が、多く残っている。ホームに転落防止柵が完備されていない駅も多く、視覚障害者が線路に転落する事故が後を絶たない。エレベーターが設置されている駅でも、車椅子利用者は一旦地上に出て横断歩道を渡り、反対側のエレベーターに乗り直さなければ、乗り換えさえできないところが多い。しかも、エレベーターが設置されている駅でも1基しかないところがほとんどで、それを高齢者やベビーカーの利用者などが共有しているため、いつも長時間待たされる覚悟をしなければならない。
エレベーターの籠は総じて小さく、エレベーターホールや通路も車椅子やベビーカーがすれ違えないほど狭い場合が多い。多くの地下鉄駅で健常者は目的地に一番近い出口から地上に上がることができるが、車椅子利用者にとっては駅の唯一のエレベーターが、自分が行きたい方向とは真逆の方向にあったりする。
駅のトイレも、自動ドアが完備され、電動車いすが中で回転するのに十分なスペースが確保されているものも増えてきてはいるが、まだドアが開けにくいものや狭すぎるもの、ボタンやレバーの配置が悪く、障害者がうまく利用できないものも多く残っているという。
東京が世界一のバリアフリー都市に生まれ変わるためには、こうした問題点を一つずつ解決しておく必要がある。そして、そのためにはまず、東京が現状でどのような課題を抱えているかを認識する必要があるだろう。
ビデオニュース・ドットコムの神保哲生が報告する。