2013年6月29日
  • 文字サイズ
  • 印刷

遠隔操作ウィルス事件続報
犯人性の証明ないまま検察が捜査終結を宣言

ニュース・コメンタリ―

 東京地検は6月28日、遠隔操作ウィルス事件の被疑者として既に逮捕起訴勾留中の片山祐輔被告を、新たな3つの事件で追起訴し、一連の10事件の捜査は終結したと発表したが、被疑者側が求めている犯人性の証明については「公判で明らかにしていく」と語るにとどまった。
 「捕まえた被疑者がまた誤認逮捕だったということは絶対に避けたい。健全な常識を持った人間が余談と偏見をもたずにこの証拠をみれば彼が犯人であることは間違いなく判断できる。」東京地検の稲川龍也次席検事は記者会見でこのように述べ、公判でも有罪にできる自信があると言い切った。
 しかし、会見で配布された公訴事実の要旨には、遠隔操作はいずれも「東京都内又はその周辺において」行われたとしか表現されておらず、犯行と片山氏を直接結びつける証拠や、どこで誰のパソコンを使った犯行かが特定できていない。
 記者会見の場でこの点を問われた稲川氏は、「証拠の中身は公判前整理手続きで明らかにしていくし、当然公判ではみなさんも聞けると思う。」と述べるにとどまった。
 検察の捜査終結宣言を受けて、片山被告の弁護人の佐藤博史弁護士は同日記者会見し、本日新たに証拠が開示されたが、依然として片山氏を犯行と結びつける情報は含まれていなかったことを明らかにした上で、「検察は暴走の果てに最後まで行き着いてしまった。」と話した。
 サイバー犯罪と従来の刑事捜査の噛み合わせの悪さなどについて、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

安全保障関連法
沖縄米軍基地問題
スタッフ募集
  • 登録
  • 解除