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2023年04月26日公開

日本でスタートアップが増えないのは社会を変えられると思っていないから

経世済民オイコノミア 経世済民オイコノミア (第7回)

完全版視聴について

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完全版視聴期間 2023年07月26日23時59分
(終了しました)

ゲスト

1979年鳥取県生まれ。2003年東京大学理学部卒業。大学在学中の01年にReveal Labを設立。08年同大学大学院理学系研究科(天文学専攻)博士課程修了。博士(理学)。同年ゴールドマン・サックス証券入社。09年エルエス・パートナーズ株式会社設立。11年株式会社ALEを設立し代表取締役に就任。

司会

概要

 日本にはなぜスタートアップが少ないのだろう。アメリカのように革新的なアイデアで急成長を遂げる新しい事業が次々と立ち上がれば、長らく日本が抱える閉塞感を打ち破り、新たな経済成長を呼び起こすことだって期待できるはずだ。

 そこで今回の経世済民オイコノミアは、自らスタートアップ起業を実践している株式会社ALEの代表取締役の岡島礼奈氏をゲストに迎え、日本でスタートアップが増えない理由や今後どのようにすればスタートアップに携わる人材が増えていくのかなどについて議論した。

 日本の時価総額トップ10にランクされる企業は1937年設立のトヨタを筆頭に、いずれも古い会社ばかりだ。1970年代以降に設立された企業は、74年設立のキーエンス、85年設立のKDDIの2社のみ。そのうちKDDIは、前身の国際電信電話が53年に電電公社(現NTT)から分離した事実上の国営企業だ。これに対してアメリカでは時価総額1位のアップルが76年に設立されたほか、実にトップ10のうち7社が70年代以降に設立された会社だ。しかも、日本一を誇るトヨタの時価総額は今や世界でトップ50にも入っていない。

 なぜ日本ではアメリカのように経済を牽引するスタートアップが出てこないのか。岡島氏はまず、スタートアップに参入する人材が不足していることを挙げる。岸田政権が策定した「スタートアップ育成5か年計画ロードマップ」では第一の柱に人材とネットワークの構築が掲げられているが、実際は日本の人材への投資額は他国と比べても極めて少なく、対GDP比でアメリカとは20倍以上の差がある。しかも、日本ではその額が年々下がっているのだ。

 また個人の意識レベルでも日本では社外学習や自己啓発を行っていない人の割合が46%にのぼる。これは調査対象となったアジア環太平洋諸国の中で、日本の次に多かったニュージーランドの20%を大きく引き離し、飛び抜けて高いレベルだ。

 経産省が発表している18歳意識調査によれば、「将来の夢を持っている」、「自分の国で解決したい社会課題がある」などの項目について、日本は中国、アメリカ、イギリス、ドイツと比べてイエスと答えた人がいずれも際だって少ない。「自分で国や社会を変えられると思う」と答えた人の割合は18%にとどまる。

 岡島氏は先輩起業家からスタートアップとは規模によってではなく、スピード感をもって世の中を変えようとする、良くしようとする心構えのことであると教えられたというが、多くの若者が社会を変えられる可能性を感じることができない日本の現状の下では、スタートアップは出てきにくい。岡島氏が経営する株式会社ALEは「人工流れ星」を作る会社だが、この事業も基礎研究の蓄積や宇宙や科学に関心を持ってもらうことに加え、「こんなこともできるんだ」という可能性を感じてもらうことも意図していると話す。

 スタートアップへの女性の参加が少ないことも問題だ。岡島氏は、女性起業家は資金調達の際に出産・育児などとの両立はできるのかといったネガティブな質問をされやすいため、男性に比べてビジョンを語る機会が少なくなる場合が多いと指摘する。

 また理系人材の問題もある。日本では子どもの数学的リテラシーが世界1位、科学的リテラシーが世界2位と、高い理系の能力を持っているとされているにもかかわらず、中学生のなかで数学や理科を使う仕事に就きたいと考えている人が少なく、世界平均が約50%であるのに対し、日本では数学が23%、理科が27%と、それを大きく下回る。スタートアップを増やしていくためには人材への投資を見直す必要がある。

 日本でスタートアップを増やしていくために何が必要かについて、岡島氏と田内学が議論した。

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