同志社国際高校への教育基本法14条違反認定が投げかける教育の政治的中立とは何かという問い
東京都立大学法学部教授
大川原化工機事件で逮捕され勾留中に亡くなった同社元顧問の相嶋静夫さんの遺族が、勾留や保釈却下に関わった37人の裁判官の職務上の責任を問う国家賠償訴訟の第1回口頭弁論が6月29日、東京地裁で開かれた。
公判後の記者会見で、相嶋さんの妻は「夫には天寿を全うして人生を終わってほしかった。夫の無念と悔しさは想像を超えています」と述べ、自身の国賠訴訟を担当する裁判官に対し「国民が納得できる、逃げない判断」を求めた。
冤罪が確定している大川原化工機事件では、相嶋さんの遺族らが警察と検察の違法捜査に対する国賠訴訟を提起し、既に勝訴している。しかし、相嶋さんの妻と長男、次男の3人は、相嶋さんの逮捕や勾留令状を発出した裁判官の責任も求めて4月6日、国賠訴訟を提起していた。
原告代理人の高野隆弁護士は、この事件を「37人の裁判官の職業上の責任を問う訴訟」と位置づけた。保釈についても、本来は罪証隠滅や逃亡の具体的なおそれがある場合に制限されるべきものが、実務上は「絶対に逃げない、絶対に証拠を隠滅しない」と言える場合に限って認められるかのように運用されているのではないかと批判した。
この日開かれた初公判では、国側が形式的な答弁にとどまったのに対し、裁判所が国に37人の裁判官がそれぞれ勾留や保釈却下を判断した際の要件判断を明確に主張するよう求めるという異例の対応が見られた。遺族側は、裁判官本人の尋問も視野に入れ、その一人ひとりに「なぜ相嶋さんの自由と命を奪う判断をしたのか」を直接問いたいとしている。
いわゆる人質司法では冤罪が確定した後、警察や検察の責任が問われることが多い。しかし、この裁判では実際に逮捕状や勾留令状を出し、繰り返し保釈請求を退けた裁判官たちが、本当に憲法と法律に従い、司法の独立にふさわしい判断をしたのかが問われている。