2015年6月3日
  • 文字サイズ
  • 印刷

現在の政府答弁では安保法制に正当性は見いだせない

木村草太氏(首都大学東京都市教養学部准教授)

 国会で集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案の審議が続いているが、憲法学者の木村草太首都大学東京准教授は6月3日、国家の存立危機事態であれば自国が攻撃を受けていなくても武力行使は可能とする政府の立場について、「存立危機の意味がまったく説明されていない」として、ここまでの政府の説明を聞く限りでは、安保法制には憲法上の正当性は見いだせないとの見方を示した。

 木村氏は野党がさまざまな事例をあげて、「この場合は武力行使ができるのか」を問い質すと、安倍首相や中谷防衛相は「新3要件を満たせばできる」としか説明していない。しかし、そもそも武力行使の要件が新3要件なのだから、「これは新3要件を満たすのか」との問いに「新3要件を満たせばそうだ」と答えているに過ぎない。

 「これでは憲法上の正当性を何ら説明できていない」と木村氏は語った。

 安保法制をめぐる国会議論の問題点や、存立危機事態を始めとする新たな政策上の概念の正当性について、気鋭の憲法学者の木村草太氏にジャーナリストの神保哲生が聞いた。

 
木村草太きむら そうた
(首都大学東京都市教養学部准教授)
1980年神奈川県生まれ。2003年東京大学法学部卒業。同大学法学政治学研究科助手を経て06年より現職。著書に『テレビが伝えない憲法の話』、『憲法の創造力』、『憲法の急所』など。共著に『未完の憲法』など。 714_kimura
安全保障関連法
沖縄米軍基地問題
スタッフ募集
  • 登録
  • 解除