2004年6月11日
  • 文字サイズ
  • 印刷

ウィニー事件で見えてきたネット社会における抵抗勢力

池田信夫氏 (国際大学教授)
マル激トーク・オン・ディマンド 第168回

 ネット上で自由なファイル交換を可能にするソフト『ウィニー』を制作したプログラマーが、著作権法違反の幇助容疑で逮捕・起訴された。そもそもこの立件自体が、犯罪に使われた道具の発明者を逮捕するという異例のものだが、警察があげた罪状は、このプログラムを開発した金子勇東大助手が、最初からユーザーによる著作権侵害を助ける意図を持っていたことをあげるなど、プログラム開発者の「意図」にまで踏み込んで強制捜査が行われるという前代未聞の展開を見せている。警察は一体何を意図してそこまで踏み込んだのか。これは、きたるべきネットワーク社会の本格到来に危機感を覚えた既得権益の受益者たちによる、ネットワーク潰しの始まりなのか。この逮捕の萎縮効果によって、ソフト後進国と言われる日本のソフト産業は、更なる打撃を受ける可能性はないのか。全てのコンピューターがつながるP2P時代の社会のあり方を様々な角度から問うてきたグローコム(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター)の池田教授とともに、ウィニー事件とネット社会の未来への影響を考えた。

  • 登録
  • 解除