2005年9月2日
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9・11選挙スペシャル もう一つの争点3
これでいいのか最高裁国民審査

野村二郎氏(司法ジャーナリスト)
マル激トーク・オン・ディマンド 第232

 きたる総選挙と同時に最高裁判事の国民審査が行われる。しかし「憲法の番人」を国民が審査する唯一の手段となっている国民審査が、形骸化しほとんど意味をなしていない。
 朝日新聞記者として長年司法を担当してきた野村氏は、国民審査が機能していない最大の理由は、判断を下す上で必要な情報が提供されていないところにあると指摘する。
 しかし、仮に個々の判事に関する情報が提供されたとしても、現在の最高裁判事の選任方法では、民意を反映した最高裁となることは期待できないだろうとも言う。現在最高裁の判事は、15のポストを裁判官・識者・弁護士それぞれの出身者が6対5対4で分け合っており、その比率は1950年代から変わっていない。そしてまた、裁判官、検事出身の判事が、国権と民権の境界を定義するような重要な案件では常に国権側につく傾向が強いことも、過去の判例が明らかにしている。つまり、これでは誰がなっても、最高裁の体質そのものは変化しようがないというのだ。
 最高裁が民意を反映しないことの影響はどのようなところに出てくるのか。国民審査を機能させるためにはどうすればいいのか。本来であれば総選挙に勝るとも劣らない重要な意味を持つはずの最高裁の国民審査について、野村氏とともに考えた。

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