2004年10月15日
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集団自殺や引きこもりの根底にある「心の闇」とは何なのか

斎藤環氏(精神科医)
マル激トーク・オン・ディマンド 第186回

 ネットで知り合った若い男女による集団自殺が相次ぐ一方で、社会との接触を避けて家に引きこもる若者の数も100万人に及ぶと言われる。日本人の、とりわけ若者の心に、今一体何が起きているのか。
  思春期・青年期の精神病理に詳しい精神科医の斎藤環氏は、他者とのコミュニケーションがうまくとれないことからくる疎外感が、若者の「心の闇」の背後にあると指摘する。しかし、それがうつ状態や引きこもりまでエスカレートしてしまうのには、もう少し複雑な背景があるようだ。
  斉藤氏はまた、年間3万5千人近い自殺者の多くはうつ病もしくはうつ状態にあると見られ、精神科医の診断に基づく正しい投薬によって、そのうちのかなりの数を救うことができるだろうとも言う。
  確かに、うつ病やストレスなどで精神科医を訪れる外来患者数はここに来て急増しており、精神科医にかかることへの偏見も無くなってきている。しかし、その一方で斉藤氏は、安易に精神分析や薬に解決策を求めれば、問題の背後にある社会構造や人間関係の問題が放置される危険性もあると警鐘をならす。
  現代病の象徴ともいえる引きこもりや精神疾患はなぜ増えているのか。背後にどのような社会的要因があり、精神医学はそうした現象に有効な答えを出せるのか、斎藤氏とともに考えてみた。他、BSE最新情報、記者クラブ裁判など。

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