2005年11月18日
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外交立国への道険し

田中均前外務省外務審議官
マル激トーク・オン・ディマンド 第243回

 日本のアメリカ一辺倒の外交がここにきて更に際だっている。日米両首脳の蜜月を強調した直後のAPECでは、日米とアジア諸国、とりわけ中・韓両国との冷え切った関係があらためて浮き彫りとなった。
 今年8月の退官まで、外務省で主にアメリカ畑を歩んできた田中均前外務審議官は、日本のアメリカ一辺倒の外交路線の問題を認めつつも、ここまではそれ以外に選択肢はなかったことを強調する。
 しかしその一方で、この先日本が国際社会で影響力を維持していくカギは東アジア共同体の実現にあるとも主張している。
 また、田中氏は、自身が歴史的な日朝会談実現の陰の立役者であったにもかかわらず、その後日朝国交回復を進めようとしたことでマスコミに「売国奴」扱いを受けたことについて、事実に基づかないメディアの報道スタンスを厳しく批判した。
 アメリカ一辺倒と言われる現在の日本の外交政策は本当に日本の国益にかなったものなのか。外務省には、対米関係を是々非々で捉えられる人材が育ってきているのか。過去40年にわたりアジアとアメリカの両面で日本外交の先端を担ってきた田中氏とともに、過去、現在そして未来の日本外交のあり方を考えた。

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