2020年01月20日公開

脱走直前にゴーン氏は元特捜検事に何を語っていたのか

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ゲスト

1955年島根県生まれ。77年東京大学理学部卒。三井鉱山勤務を経て80年司法試験合格。83年検事任官。東京地検検事、広島地検特別刑事部長、長崎地検次席検事、東京高検検事などを経て、2006年退官。08年郷原総合法律事務所(現郷原総合コンプライアンス法律事務所)を設立。10年法務省「検察の在り方検討会議」委員。著書に『青年市長は司法の闇と闘った 美濃加茂市長事件における驚愕の展開』、『告発の正義』、『検察崩壊 失われた正義』など。

著書

司会

概要

 元日産会長のカルロス・ゴーン氏の日本脱出は今も謎に包まれているが、実はゴーン氏は11月から脱走直前の12月末までの間、都合5回、時間にして延べ10時間にわたり、弁護士の郷原信郎氏と都内で密かに会っていた。恐らく郷原氏は、守秘義務が課される弁護団以外で、ゴーン氏の逮捕以来最も長く氏の話を聞いた人物となるはずだ。

 両者の会合はゴーン氏の裁判が始まる2020年4月をメドに、郷原氏がゴーン氏に何度かインタビューを行い、その内容に郷原氏自身が論評・分析を加えた著書を出版するというのが、その趣旨だった。

 元検事で特捜部の経験もある郷原氏がゴーン氏と最後に会ったのは、ゴーン氏が日本脱走計画を実行に移す2日前の12月27日だったという。その時、ゴーン氏からは一切、脱走を匂わすような発言はなかったという。ただ、今振り返って見ると、それまでのインタビューでは非常に熱心に自らの立場を雄弁に語っていたゴーン氏が、その日だけは今ひとつ「心ここにあらずの感」があったという。

 ゴーン氏は数ある保釈条件の中でも、キャロル夫人と会えないことが一番辛いと言っていたそうだ。ゴーン氏の特別背任事件の公判が、金融商品取引法違反事件の公判の結審後に始まることが決まったのが、12月25日の公判前整理手続きの場だったことが、弁護団の高野隆弁護士のブログなどによって明らかになっている。キャロル夫人は特別背任事件の関係者として被告のゴーン氏との面会が禁止されていることから、25日のこの決定によって、キャロル夫人とのこの先何年も会えないことが確定的となった。郷原氏とゴーン氏の5回目のインタビューが27日、そしてその2日後の29日にゴーン氏は国外脱出計画を実行に移している。

 10時間にわたるインタビューの中で郷原氏はゴーン氏から事件について、これまで表に出ていない話をいろいろ聞いていたが、ゴーン氏とはあくまで著作のためのインタビューという約束だったので、その内容については沈黙を続けてきた。しかし、1月13日になってゴーン氏からインタビュー内容を公表することの承諾を得られたので、その内容の公表に踏み切ったと郷原氏は言う。

 著書の出版については、ゴーン氏の国外逃亡によって当初予定していた出版社が出版を断念したため、現時点では未定だという。

 ゴーン氏は脱走直前まで郷原氏に何を語っていたのか、郷原氏にジャーナリストの神保哲生が聞いた。

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