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2006年01月20日公開

麻原彰晃裁判の異常事態が問うもの

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第251回)

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完全版視聴期間 2020年01月01日00時00分
(終了しました)

概要

 オウム真理教教祖の麻原彰晃こと松本智津夫被告の裁判がのっぴきならない状況を迎えている。一審判決から2年、弁護団は一度も被告と意思の疎通を図ることができていないというのだ。そのため一審に対する控訴趣意書が作成できず、このままでは控訴が棄却され、一審の死刑がいつ確定してもおかしくない状況にある。
 松本被告は2004年の2月に一審で死刑判決を受けた。しかし、弁護団が控訴し、松本被告は半年以内に控訴趣意書の提出を求められていた。しかし、控訴審から弁護を担当することになった松井武弁護士は、2年間、松本被告とは一切意思の疎通がでないため、控訴趣意書を作成することは不可能と断言する。
 松井氏によると、一審判決の後およそ半年間、被告とは一度も接見することもできず、ようやく接見ができるようになった2004年の夏以降も、松本被告は接見の場に車椅子でつれて来られてはいるが、明らかに心身の喪失状態にあり、全く弁護人と意思の疎通はできていない。今の松本被告には、とてもではないが訴訟能力があるとは言えないと松井弁護士は言うのだ。
 ところが東京高裁はここまで、弁護人の主張に全く耳を貸さず、医師の鑑定の必要すら認めようとしない。高裁は控訴趣意書の提出期限を延長はしたものの、当初の予定通り裁判を進めると強く主張している。提出期限もすでに過ぎているという。
 多くの犠牲者を出し社会を震撼させた一連の大事件の首謀者として、松本被告の責任を明らかにすることは、被害者や関係者のみならず、社会全体にとっても非常に重要な意味を持っている。しかし、その一方で、明らかに訴訟能力を有さない被告を刑に処することに、どのような意味があるのだろうか。控訴趣意書さえも作成できないほど重篤な健康状態にある被告を、医療鑑定も行わないまま死刑に処することに問題はないのか。裁判所はなぜ医療鑑定を拒み、この問題を早期に判決まで持ち込もうとしているのか。一方で、被告の病気が実は仮病である可能性はないのか。また、死刑となる可能性が非常に高い被告に、医療的措置を施す意味とは何なのか。 松本被告の弁護人をつとめ、被告と170回以上に及ぶ接見を行ってきたにもかかわらず、被告とは一度たりと意思の疎通を図ることはできなかったと主張する松井弁護士とともに、この裁判における適正なデュープロセスとは何なのかを考えた。

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