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日本でネット炎上が後を絶たない理由が見えてきた

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第825回)

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公開日 2017年01月28日

ゲスト

国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)専任講師

1986年東京都生まれ。2010年慶應義塾大学経済学部卒業。15年同大大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。慶應義塾大学大学院経済学研究科研究員、総合研究開発機構研究補助員、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教などを経て、16年より現職。東洋英和女学院大学非常勤講師を兼務。専門は計量経済学。共著に『ソーシャルゲームのビジネスモデル』、『ネット炎上の研究』など。

著書

概要

 今週のマル激のテーマはネット炎上。これまで何度か取り上げてきたテーマだが、その勢いは強まりこそすれ、弱まる気配を一向に見せていない。最近では毎日何らかのネタがどこかで炎上していると言っても過言ではなさそうだ。

 今回マル激ではネット炎上に参加している人たちの属性を調査した国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)専任講師の山口真一氏をゲストに招き、調査で明らかになったネット炎上に参加している人の性別、所得、家族構成、メディアとの関わり方、価値観などから何が見えてくるかを考えた。

 ネット炎上とは、ある人物や企業が発信した内容や行った行為について、ソーシャルメディアや掲示板などに批判的なコメントが殺到する現象のことを言う。その内容は、著名人による不倫疑惑から、様々な不正、汚職、スキャンダル、暴言、食品偽装等々、実に多岐に渡る。炎上したからこそ不正が明るみに出るような場合もあるが、多くの場合では特定の個人や企業の社会的地位を破壊したり、あまりにも多くの経済的損失を生む一方で、そもそも何が問題だったのかが議論できなくなるなど、行き過ぎた場合の弊害も大きい。

 今回の調査では多くの意外なことが明らかになった。その中でも、もっとも意外だったのは、実際に過去1年の間に炎上に参加した人はネットユーザーの0.5%に過ぎないことがわかったことだった。その瞬間は日本中が「〇×叩き」に参加しているかのように見えて、実際は炎上事案の参加者が、ネットユーザーの0.5%に過ぎなかったというのは正直驚くべきデータだった。ネットユーザーの99.5%は炎上に参加したことがないということだ。

 また、炎上に参加したことがある人のうち、多くが正義感から書き込みを行っていたこともわかった。誰かの反社会的行為や不正、暴言などを目の当たりにして、「許せない」との思いから批判的な書き込みを始めた人が、なんと炎上参加者全体の7割にものぼることがわかったという。

 山口氏の調査では、炎上に参加した人としない人を比較した時、炎上参加者には男性の方が女性より多く、若年層の方が年配者よりも多く、子供がいる人の方がいない人よりも多く、年収が高い人の方が低い人よりも多いなどの属性が浮き彫りになったという。

 さらに、炎上に参加する人はテレビの視聴時間は比較的短い一方で、ある程度の時間をかけて新聞を読み、ラジオの聴取時間も長い人が多いこともわかったという。

 要するに、比較的裕福で家庭生活も充実している上に、社会の出来事にある程度コミットしている人が、より炎上に参加する傾向があるということだが、これは何を意味しているのか。また、諸外国と比べても特に発生頻度が高いとされる日本のネット炎上と、われわれはどう向き合うべきなのか。山口氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

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