2010年12月30日
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5金スペシャル
課題ははっきり見えてきた

マル激トーク・オン・ディマンド 第507回

 年末恒例のマル激ライブ。今年も東京・新宿のライブハウス『ロフト・プラスワン』で、神保哲生、宮台真司が、1年を振り返るとともに、今年明らかになった来年の課題などについて議論した。
 2010年は民主党政権の迷走と沖縄米軍基地問題の泥沼化、前代未聞の検察不祥事、尖閣ビデオやウィキリークスに見られる国家や既存メディアの信頼の失墜など、既存の秩序の崩壊を実感させる出来事が相次いだ。
 また、社会に目を転じると、改善の兆しが見えない高い自殺率や格差問題に加え、今年は高齢者の所在不明事件や相次ぐ児童虐待など、社会の空洞化がもはや目を覆うばかりのところまで進んでいることを痛感させる1年でもあった。
 しかし、こうした一連の崩壊劇はある意味では、未来に向けた朗報と見ることもできる。なぜならば、これらはわれわれが2011年に何をしなければなければならないかを明確に示してくれているからだ。
 2010年はわれわれに、政権交代を実現させただけでは、日本が抱える諸問題が何ら解決するわけではないことを、あらためて教えてくれた。また、米軍基地の問題も、普段から日本の安全保障はアメリカにまかせっきりで、日本としてこれをどうすべきかついての真剣な議論を積み重ねてこなかったことが、アメリカの要求をそのまま呑む以外の選択肢を持てない原因であることがよくわかった。2010年はまた、検察という一行政機関にまかせておけば安泰と言えるほど、社会正義が簡単に得られるものではないことを、検察が自らの不祥事という形で身をもって示してくれた。さらに、2010年は、マスメディア報道を信じていれば、世の中の動きがわかるという神話が、もはや通用しないことも明らかにしてくれた。
 簡単に言えば、民主党政権にまかせていても問題は解決しないし、国の安保をアメリカに全面的に依存しているうちは、沖縄の基地問題の解決も難しいし、検察にまかせていても社会正義は守られないし、マスメディアにまかせていても、真実に迫ることはできないということだ。
 そうならばどうするのか。2011年、マル激は大テーマに「共同体の再構築・再発見」を掲げ、それをいろいろな角度から考えていくことを計画している。誰かにまかせておいても、問題は解決しないことが明らかになっていても、参加や働きかけの糸口が見つからなければ、われわれはどうすることもできない。その糸口を見つけるためのヒントが、手のとどくところにある共同体にあるのではないかと考えるからだ。
 2010年の最後を飾るマル激は、そのような問題意識を念頭に置きつつ、神保哲生と宮台真司が1年を振り返るとともに、次の1年の課題を議論した。

(本放送は12月の5金(5回目の金曜日)にあたるため、無料で放送いたします。尚、今週はニュースコメンタリーはお休みします。)

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