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コロナ後の日本再生は欧米モデルからの脱却がカギを握る

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1055回)

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公開日 2021年06月26日

ゲスト

医師、神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター教授

1967年大阪府生まれ。93年北海道大学医学部卒業。93年~95年国立大阪病院で臨床研修。97年ハーバード大学修士課程修了。(医療政策・管理学)。2002年ジョンズ・ホプキンス大学博士課程修了(PhD・医療経済学)。スタンフォード大学医療政策センター研究員、米国疾病・管理予防センター(CDC)エコノミスト、カリフォルニア大学デービス校准教授などを経て20年より現職。著書に『日本再生のための「プランB」 医療経済学による所得倍増計画』、『「改革」のための医療経済学』など。

著書

概要

 7月23日の五輪開会式まで1カ月を切り、菅政権が五輪開催へと突き進む中、東京では感染者数が再び上昇を始めている。特に、インドで検出された「デルタ株」の感染が拡大しているところが懸念される。

 新型コロナ対策では「医療」と「経済」のバランスが重要と言われるが、残念ながら日本はそのどちらも成功していない。そもそもどちらに軸足を置いているのかさえ不明だ。国民に強く自粛を求めておきながら、都県境を越えて人が集まるオリ・パラだけは何が何でも強行するのも象徴的だが、それ以前にも日本はGoTo TravelやGoTo Eatで同じようなことを繰り返してきた。国民の努力もあり、これまで日本では幸いにして欧米ほどの感染爆発は起きていないが、その矛盾した政策故に日本は必要以上にコロナ禍に苦しむ結果を生んでいるように見える。

 ワクチン接種にしても、ワクチンの開発はもとより感染者のデータ収集についても、また海外からワクチンを調達するための準備も、先進国のなかでは大きく遅れをとっていた。後手後手に回り続けてきたコロナへの一連の対応が、現在の日本の政治体制の脆弱さの反映となっていることが危惧されてならない。

 医師であり医療経済学者として25年間にわたりアメリカで研究・教育に携わってきた兪炳匡氏は、日本の新型コロナ対策が世界標準から大きく遅れを取っていると指摘する。相対的に日本のコロナ病床数が少ないことは事実だが、いくら病床数を増やしても、無症状の感染者を見つけて感染の拡大を防ぐという、感染症対策の基本である「検査と隔離」が抜けていては、医療が逼迫することは避けられない。

 兪氏はアフターコロナの日本の再生のためは、アメリカの真似をしてバイオベンチャーや医療イノベーションに巨大な投資を行うのではなく、実行可能な「プランB」を考えるべきだと提案する。日本には世界から有能な人材と資金を集められるような魅力的なビジネスモデルが存在しないため、国レベルでも民間レベルでも日本の国際競争力は低下している。その日本がいたずらに欧米の真似をしても、すでに劣化が進んだ日本のシステムは短期間で回復できるものではないからだ。

 では兪氏の考える実行可能な「プランB」とはどのようなものか。それは医薬品や医療機器などのグローバルな競争が激しい産業で競うのではなく、医療や介護といった地域に密着した、人に関わる分野に注力することだ。産業部門別に見ると、医薬品や医療機器よりも保健や介護、医療の部門のほうが経済波及効果と雇用創出効果が高いという研究結果もある。看護師や介護士、医師など、人に投資することで地域の経済が活性化し、雇用を生みだすことが期待できるからだ。

 医療費適正化が総医療費の抑制に結び付くとするこれまでの議論は社会全体の幸福度を増すことにはつながらないとして、これを厳しく批判する兪氏は、医療費高騰の犯人捜しより、新しい予防医療教育を雇用創出につなげるべきだと指摘する。

 日本再生の道は「医療」「教育」「芸術」にあると語る医師の兪炳匡氏と、社会学者の宮台真司とジャーナリストの迫田朋子が議論した。

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