2013年1月26日
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金融緩和で日本経済は復活するか

浜田宏一氏(イェール大学名誉教授)、小幡績氏(慶應義塾大学准教授)
マル激トーク・オン・ディマンド 第615回

 ビデオニュース・ドットコムでは安倍政権の経済政策「アベノミクス」についていろいろな角度から分析を加えてきたが、今回はその生みの親と言っても過言ではない浜田宏一氏イェール大学名誉教授に、その背景にある考え方を聞いた。
 奇しくも今週、一貫してインフレターゲットに後ろ向きだった日銀が、安倍政権の要請に押される形で「物価上昇率2%の設定(インフレターゲット)」と「無期限(オープンエンド)の金融緩和」を決定した。アベノミクス3本の矢の第1の矢である金融緩和策が、いよいよ本格的に動き出す。
 イェール大学名誉教授で安倍政権のアドバイザーを務める浜田宏一氏は今回の日銀の決定について「内容としては70〜80点」と一定の評価を与える一方で、これまでの日銀の不作為が日本のデフレをここまで悪化させたと、過去の日銀の政策を厳しく指弾する。金融政策が物価上昇に効果があると話す浜田氏は「それが(世界の)標準的な考え方だ」とも言う。
 たしかに安倍政権の発足後、株価が上昇し、為替相場は円安に振れている。これについて浜田氏は「(アベノミクスは)効いている」と評価する。
 しかし、慶應大学大学院の小幡績准教授は「今回の市場の動きはアベノミクスとはあまり関係ない。安倍発言が取引を後押しした側面はあるが、あくまでも市場が上昇局面だったことが主な要因」としたうえで、日銀の無理な金融緩和によって「今後、物価は上がらず、資産インフレだけ起きる可能性がある」と警鐘を鳴らす。
 金融緩和によって本当に日本の物価は上昇するのか。そうすることで日本経済は本当に復活するのか。ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が慶應義塾大学大学院の小幡績准教授とともに、マクロ経済の権威・浜田宏一氏に聞いた。

 
浜田 宏一はまだ こういち
(イェール大学名誉教授・経済学者)
1936年神奈川県生まれ。57年旧司法試験合格。58年東京大学法学部卒業。60年東京大学経済学部卒業。62年東京大学大学院経済学研究科修了。65年イェール大学経済学博士課程修了。経済学博士。東京大学経済学部助教授、シカゴ大学客員教授、イェール大学経済学部教授などを経て2005年より現職。12年12月より内閣官房参与を兼務。著書に『アメリカは日本経済の復活を知っている』、『経済成長と国際資本移動 -資本自由化の経済学』『国際金融の政治経済学』など。共著に『日本の金融』、『長期不況の理論と実証 – 日本経済の停滞と金融政策』など。

 

 
小幡 績おばた せき
(慶應義塾大学大学院経営管理研究学科准教授・経済学者)
1967年千葉県生まれ。92年東京大学経済学部卒業。96年ハーバード大学大学院経済学研究科修士課程修了。2001年同博士課程修了。経済学博士。92年大蔵省入省。99年退官。一橋経済研究所専任講師などを経て、03年より現職。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。著書に『ネット株の心理学』、『すべての経済はバブルに通じる』など。『リフレはヤバイ』が近日刊行予定。

 

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