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未曾有の円安で日本が完全に没落する前に

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1126回)

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公開日 2022年11月05日

ゲスト

一橋大学名誉教授

1940年東京都生まれ。63年東京大学工学部卒業。72年エール大学経済学博士号取得。64年大蔵省(現財務省)入省。主計局、一橋大学教授、東京大学先端工学研究センター長などを経て2001年退官。スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て現職。著書に『円安と補助金で自壊する日本』、『どうすれば日本人の賃金は上がるのか』など。

著書

概要

 今の日本の国力が1970年代初頭のレベルまで落ちていることを、どれだけの人が実感できているだろうか。

 未曽有の円安が進んでいる。2022年10月21日には1ドル=150円まで円は売り込まれ、為替レートとしては1990年以来、32年ぶりの低水準となった。しかし、1ドル=150円という現在の為替水準は、必要な輸入品に対する円の購買力を示す実質実効為替レート指数としては、1970年とほぼ同水準まで下がっている。かつて世界一を誇った一人当たりGDPや国際競争力も、日本は先進国では最下位に落ち込み、今や一部の途上国にも追い抜かれ始めている状態だ。

 わかりやすい事例として英エコノミストが発表しているビッグマック指数というものがある。今年の7月段階で日本のビックマックの価格が390円だったのに対し、スイスでは925円、アメリカでは710円と、同じ商品の価格が1.5倍から2倍以上も開いている。今や日本のビッグマックはタイ(481円)やベトナム(406円)よりも安い。遂に「安いだけが取り柄の日本」になってしまった。

 日本が自給自足ができる国であれば、為替レートをそこまで気にしないでもいいかもしれないが、日本は食料自給率エネルギー自給率も先進国としては最低水準にある。その日本で、円の価値が下落し続けることのリスクははかり知れない。しかも、政府がこの問題に本気で取り組む姿勢を見せていないことから、残念ながら現在の円安傾向は止まるどころかまだまだ進む可能性が大きい。

 一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏は、円安は一部の大企業にとっては天からの恵みとなるが、消費者や労働者など弱い立場にいる人たちを苦境に追い込む。輸入価格の高騰によって消費者物価が上がる一方、賃金は上がらないため、生活は日に日に困窮していくことになる。また、原価の高騰を価格に比較的転嫁しやすい大企業は円安によって利益を増やしているところもあるが、弱い立場にあり容易に価格転嫁ができない中小・零細企業は円安によって経営は苦しくなる一方だ。

 岸田政権は10月28日、「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」と銘打った経済対策を閣議決定したが、財政出動で39兆円、事業規模で71兆円という法外な規模の割には、本質的な問題にはまったく対処できていないと野口氏は対策の中身を酷評する。そもそも物価高騰の原因が政府が主導してきた円安誘導政策であることを棚に上げ、物価高騰だけが問題であるかのようにして、その対処に何兆円もの税金を投入する経済対策では借金が積み上がるばかりで日本が抱える問題は何も解決されないと野口氏は言う。

 結局のところ、日本がすべきことは短期的には円安の原因となっている日米、日欧間の金利差を縮めるために、長年の円安誘導政策を転換し利上げに踏み切るしかない。また、長期的には労働生産性をあげて賃金が上がるようにするしかない。しかし、アベノミクスなどの円安政策はいわば麻薬のようなもので、産業界を麻薬漬けにすることで、日本は必要な産業構造改革を先送りしてきた。その結果、一部の大企業が莫大な利益を享受する一方で、産業構造の改革、とりわけ90年代後半以降のインターネット時代のイノベーションから日本は完全に取り残され、本来は退場してしかるべきゾンビ企業の多くが生き残ったため、日本の生産性は先進国で最低水準にまで低下してしまったと野口氏は言う。

 円安が進めば、日本は単に70年代初頭の貧しい時代に舞い戻るだけでは済まされない。なぜならば50年前と異なり、今の日本は空前の高齢化を迎えているからだ。このままでは能力のある人は日本から離れ、高齢化社会を支える介護福祉を担う人材を確保することが難しくなるだろうと野口氏は言う。

 円安は日本にどのような危機をもたらすのか。なぜ日銀金利を上げないのか。上げないのか、上げられないのか。もはや日本は衰退していくしかないのか。窮余の策はあるのかなどについて、野口氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。

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