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2026年01月31日公開

拙速な外国人政策に見る不透明な高市政権の政策決定過程と情報公開への影響

ディスクロージャー ディスクロージャー (第40回)

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概要

 今回の「ディスクロージャー&ディスカバリー」では、高市早苗政権の政策決定過程、とりわけ外国人政策をめぐる不透明な意思決定過程とそれが情報公開に与える影響を検証した。

 高市政権は発足以降、「国論を二分する大胆な政策転換」を掲げてきた。しかし、現時点で具体的な政策として明確に打ち出されているのは外国人政策のみである。しかもその内容は、「秩序ある共生社会の実現」という新たなスローガンの下、管理・取締りを重視する方向へ大きく舵を切ったものだ。

 その政策に対して賛否はあるにせよ、それは高市政権の一つの考え方ではあるのだろう。しかし、問題はその決定プロセスだ。その政策を検討する有識者会議は、開催回数がわずか2回にとどまり、意見の集約が急がれた。さらに、意見書を取りまとめる過程でどのような議論が交わされ、どのような理由からある意見は採用され、ある意見は排除されたのかが、まったく外部からは検証できない。選挙向けの明快なメッセージと、不透明な政策形成過程との間に、大きな隔たりがあると言わざるを得ない。

 意見集約の過程が公表されなければ、その政策はほとんどノーチェックのまま実行に移されることになる。政策決定の最終過程である閣議は、2014年以降、議事録作成が義務付けられているが、実態は正味10分程度で、閣僚が用意された書面に署名するだけの形式的な会合にとどまっている。閣僚間でどのような意見交換や対立があったのかはほとんど明らかにされていないし、現実的にはそこで議論が交わされるような建て付けにはなっていない。

 記者会見も同様だ。質問内容は事前に調整され、突っ込んだやり取りが生じにくい構造になっている。結果として、政策が「誰の判断で、どのような理由で決まったのか」という基本的な情報が国民に共有されないまま、既成事実として提示されていくことになる。

 外国人政策の見直しは、本来であれば経済界、自治体、教育・医療現場、外国人コミュニティなど、多様なステークホルダーの意見を踏まえて行われるべきテーマである。しかし今回の政策形成では、そうした幅広い意見聴取が十分に行われたとは言い難い。

 スピード感を重視する政治判断は、一時的な支持を集めやすい一方で、政策の正当性や実効性を損なう危険をはらむ。現場の実態と乖離した制度は、後になって修正を余儀なくされ、結果的に社会的コストを増大させる可能性が高い。

 政策決定過程が透明化されず、その過程が公文書として記録されていなければ、後に情報公開を求められても、開示すべき情報が揃っていないことになる。

 政治には決断の速さも必要だが、民主政の下ではそれと同時に、いやそれ以上に「納得できるプロセス」と「歴史の検証に堪えうる透明な意思決定過程」が必要だ。透明性を欠いたままの改革は、いずれ社会の分断を深め、政策としても機能不全に陥る可能性が高い。選挙結果がどうなろうとも、国民は勝利した政党に全権を委任したわけではない。

 高市首相のリーダーシップに期待する声が高いが、であればなおさら高市首相は政策の決定過程を透明化し、現在そして後世の有権者の検証に耐え得る妥当な政策を実行してほしい。外国人政策に見る高市政権の拙速な政策決定過程の問題点と情報公開との関係を、ジャーナリストの神保哲生と情報公開クリアリングハウス理事長の三木由希子が議論した。

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