不条理だらけの世界を当たり前としない生き方のすすめ
マル激 (第1234回)
6月に統治移譲を控えたアメリカのイラク占領政策が行き詰っている。フセイン捕捉後もテロは頻発し、新イラクの柱となるべき基本法をめぐり宗派間の対立が表面化している。20年間にわたりイラク政治を見てきたアジア経済研究所の酒井啓子氏は、アメリカの最大のミスは、亡命イラク人を使って新しいイラクを建設できると安直に考えたことだと指摘する。そして、今後のカギは、アメリカがイスラムの宗教勢力と協調関係を築けるかどうかにかかっているという。特に、6月の統治権移譲の際に、直接選挙を求める多数派シーア派の意向が無視されれば、新たな混乱も懸念される。まさに日本が自衛隊を本格投入しようという今、イラクで何が起きているのか、そしてその中で日本の「人道支援」が何を意味するのかを考えてみた。他、オウム真理教麻原被告判決など。