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2017年02月18日公開

何があっても日本はアメリカについていくしかないのか

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第828回)

完全版視聴について

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完全版視聴期間 2020年01月01日00時00分
(終了しました)

ゲスト

1955年長崎県生まれ。79年一橋大学社会学部卒。全日本学生自治会総連合(全学連)委員長、日本共産党国会議員秘書、共産党安保外交部長などを経て2006年、自衛隊の評価を巡る意見の相違から共産党を退職。同年かもがわ出版入社。現在同社編集長。14年、伊勢崎賢治氏、柳澤協二氏、加藤朗氏らと「自衛隊を活かす会」を立ち上げ事務局長に就任。著書に「憲法九条の軍事戦略」「対米従属の謎」など。

著書

概要

 先週末の安倍首相の訪米は、トランプ大統領と安倍首相の間の親密ぶりを世界に見せつけることで、問題山積で国内的にも国際的にも孤立状態にあったトランプ大統領を、一時的とは言え窮状から救う結果となった。しかし、それは日米の同盟関係の強固さと同時に、異様にさえ見える日本のアメリカ一辺倒の外交姿勢を世界に強く印象づけた。

 中国や北朝鮮など東アジア周辺に安全保障上の不安を抱える現在の日本にとって、アメリカとの同盟関係の重要さは論を俟たない。しかし、それにしても今のアメリカはトランプ大統領の誕生によって、建国以来守ってきたこれまでの基本的な価値を根本から転換しかねない大きな変革期を迎えているようにも見える。今後アメリカがどうなっても日本はどこまでもアメリカに無条件でついていくことが、本当に日本の国益に適うのかどうかは、そろそろ真剣に議論を始めるべき時期に来ているのではないか。

 新刊「対米従属の謎」の著者で、防衛庁OBで国際地政学研究所理事長の柳澤協二氏や伊勢崎賢治東京外大教授、加藤朗桜美林大学教授らと立ち上げた「自衛隊を活かす会」の事務局長を務める松竹伸幸氏は、世界でも他に例をみない日本のアメリカへの過度の従属ぶりは、第二次世界大戦後のアメリカ進駐軍による日本統治の形態の特異性に端を発すると指摘する。

 日本と同様、戦争に負け、外国政府の統治下に置かれたドイツが、地政学的な理由や歴史的な経緯から常に戦勝4か国の共同統治だったのに対し、日本は専らアメリカ一国の支配下に置かれた。GHQによる日本の占領期間もドイツより長く、占領終了後はドイツがNATOの集団安全保障体制下に置かれたのに対し、日本はほぼ自動的にアメリカの対ソ戦略の中に組み込まれる形で日米安保体制へと移行していった。戦後70余年が経った今も、その流れは基本的には変わっていない。

 それにしても今なお日本が対米従属を続ける背景には、他の選択肢も考慮に入れた上で、対米従属が最も得策との判断に基づいているのだろうか。70年もの間アメリカ追従が大前提の体制下に置かれた結果、単なる思考停止に陥ってはいないか。今後、アメリカという国が大きく変質しても、日本はもっぱらそのアメリカについていくのが本当に得策なのか。プランB(他の選択肢)を用意しておかなくていいのか。

 トランプの誕生でアメリカが大きな変革期を迎え、アメリカ一辺倒できた日本もこれまでの安全保障政策を再考せざるを得なくなった今、改めてアメリカ追従の是非を考えた上で、何が日本の自立を阻んでいるのか、日本の外交・安全保障の基本的なスタンスはどうあるべきかなどを、松竹氏とともにジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

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