言論の自由を宝の持ち腐れにしないために
マル激 (第367回)
ゲスト鈴木邦男
一水会顧問・作家
一水会顧問・作家
ゲスト森達也
ドキュメンタリー作家
ドキュメンタリー作家
1956年広島県生まれ。80年立教大学法学部卒業。86年よりテレビ番組制作会社『テレコムジャパン』(現テレコムスタッフ)に入社。ドキュメンタリーや報道番組を手がける。96年独立。98年『A』を発表。2001年『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。著書に『放送禁止歌』、『死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う』、『視点をずらす思考術』など。
被害者の感情や「道徳」などを理由に、特定の表現を社会全体の規制に結びつけようとする「言葉狩り」が横行し、それが言論の萎縮を生んでいる。放送禁止用語やタブーを設けることが、本当により良い社会を作ることにつながるのか。これは戦前の言論統制とどう違うのか。なぜ差別表現は生まれるのか。オウム信者を扱ったドキュメンタリー映画「A」「A2」でタブーに挑んだ森達也監督と共に、言論統制と思考停止の先に私たちを待つ社会がどのようなものになるのかを考えた。他、海外取材中の神保哲生氏によるアメリカの狂牛病問題の最新報告など。