「赤木ファイル」の公開で何が赤木さんを死に追いやったのかが究明されることに期待
弁護士・赤木雅子氏代理人
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森友学園との土地取引を巡る交渉過程を記録した公文書が改竄されていた問題で、政府が6月22日、いわゆる「赤木ファイル」を公開したことを受け、赤木雅子氏の代理人弁護団が同日の夜、大阪地裁内の司法記者クラブ内で会見を行った。
今回公開されたファイルには、具体的に元首相夫人の安倍昭恵氏や平沼赳夫氏の名前を消すよう指示するメールも含まれていたが、そのメールを書いた人物の名前はマスキングされていて非公開だった。
この日会見した生越照幸弁護士は今後、黒塗りされた部分の情報の開示も求めていきたいと抱負を語った。
森友学園との土地売買を巡る交渉については、当時の安倍首相の妻・昭恵氏の関与が明るみに出たことで政治問題化したことを受け、当時の財務省幹部が交渉を担当した近畿財務局に対し、交渉の過程を記録した文書の改竄を指示するという深刻な不祥事に発展した。その過程で、当時近畿財務局職員の赤木俊夫氏は自らの意思に反して公文書の改竄という違法行為を強いられた結果、自責の念に駆られ、最終的に自殺に追い込まれていた。
俊夫氏が生前、改竄に至る過程をつぶさに記録していたとされるのが、いわゆる「赤木ファイル」だった。
何が夫を自殺に追い込んだのか、その真相を知りたいとして、国と当時の財務省理財局長の佐川宣寿氏にを相手取り、国会賠償を求めて提訴した俊夫氏の妻・雅子さんは、国に対し長らくこのファイルの開示を求めていたが、当初、国はその存在すら認めず、存在を認めた後も開示を拒み続けていた。裁判所が開示を促す訴訟指揮を行ったことで、6月22日、国はようやく雅子さん側にファイルの写しを送付したものの、当時具体的に改竄を指示した財務省理財局の係長の名前などはマスキングが施されていた。
生越弁護士は赤木俊夫氏に改竄を命じた人物が特定できれば、裁判でその人物が誰からの指示で動いていたのかを問い質すことが可能となることから、黒塗り部分の開示は真相を究明する上で不可欠だと語った。