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ミャンマー危機における日本の責任を考える

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1044回)

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公開日 2021年04月10日

ゲスト

法政大学国際文化学部教授

1963年神奈川県生まれ。87年早稲田大学政治経済学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。博士(国際協力学)。NHK記者、NPO法人メコン・ウォッチ代表理事、一橋大学国際・公共政策大学院非常勤講師などを経て2016年より現職。著書に『国際協力と想像力 イメージと「現場」のせめぎ合い』、『調査と権力』など。

著書

概要

 ミャンマー国軍によるクーデターから2ヶ月余りが過ぎ、軍や警察治安部隊による市民への弾圧は日に日にエスカレートの度合いを増しているようだ。犠牲者の数は既に600人を超え、携帯通信は遮断され、現地ではインターネットも近々使えなくなるとの情報が出回っているという。

 しかし、過去の民主化運動を武力で早期に抑え込んできたミャンマー国軍も、今回ばかりは市民の抵抗に手を焼いていると見える。過去10年にわたり部分的とは言え自由と経済的繁栄を享受してきた市民は、静かな非暴力の抵抗を続ける一方で、クーデターによって放逐された「国民民主連盟(NLD)」はネット上に事実上の亡命政府となるバーチャル政府CRPH(連邦議会代表委員会)を起ち上げた上で、憲法改正草案を発表して国際社会に支持を訴えかけるなど、非暴力ながら徹底抗戦の構えを崩していない。

 日本政府も先進国の一員としてクーデターを批判し、民主主義の価値を訴えてはいる。しかし、ミャンマーに対する最大の援助国として深くミャンマーに関与してきた日本としては、これだけの殺戮を目の当たりにしても、「制裁」に対しては依然として及び腰のようだ。

 実際、日本はミャンマーが民政に移行して以降の経済開発には深々と関わってきた。ODAの供与国として世界最大であるばかりか、ミャンマーの民主化の進捗をしっかりと監視することを条件に、2000億円もの債務帳消しにも応じてきた。日本政府は国民の税金が大量に注ぎ込まれた対ミャンマー債務を帳消しにする条件として、ミャンマーの民主化の進展をしっかりとモニターすることを約束してきた以上、本来それを日本の国民にも説明する義務があったはずだ。

 NPO「メコンウオッチ」の元代表理事で東南アジア地域の開発問題に詳しい松本悟・法政大学教授は、日本は単に西側諸国の一員として軍事政権に対する制裁に加わるのではなく、ミャンマーの現政権に対してそれ以上に強い影響力を行使する手段を持っている数少ない国の一つだと指摘する。にもかかわらず、それをやっていないし、それをやろうともしてないところに問題があるのではないか。

 日本のマスコミもミャンマーでどんなにひどいことが起きているかを盛んに報じるのも結構だが、そもそも日本が過去に国民の税金を大量にミャンマーの開発援助に注ぎ込んでおきながら、それを焦げ付かせた上で、それを帳消しにする条件としてミャンマーの民主化が正しく進んでいることをモニターすることになっていたことくらい、きちんと報じたらどうだろう。ここにきてミャンマーの民主化が大きな壁にぶち当たっていることは、日本政府にとっても、そしてそのために多額の税金を注ぎ込んできたわれわれ日本国民にとっても、決して他人事ではないのだ。

 今週はミャンマー危機をめぐり、まずリモートで現地のキンさん(仮名)に現地の最新の様子を聞いた上で、ミャンマーの歴史に詳しい上智大学総合グローバル学部の根本敬教授に今回のクーデターやその後の市民に対する弾圧の意味を聞き、ゲストの松本悟氏と、2011年の民政移行後に日本がミャンマーとどのように関わってきたのかを確認した上で、現在のミャンマー情勢に対する日本政府、日本企業、そしてひいては日本国民の責任とは何かを、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司と議論した。

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