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2010年07月17日公開

民主党に有権者の怒りと落胆の声は届いているか

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第483回)

完全版視聴について

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完全版視聴期間 2020年01月01日00時00分
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ゲスト

1971年滋賀県生まれ。95年京都大学法学部卒業。同年三和総合研究所(現三菱UFJ&コンサルティング)入社。衆議院議員秘書を経て、00年衆院初当選。党政調副会長、国対副委員長、副幹事長などを歴任の後、10年より現職。当選4回(静岡5区)。

概要

 政権交代以来初の国政選挙となる参院選で、有権者は民主党政権にきつい鉄槌を下した。
 党の2人の最高幹部の“政治とカネ”問題、普天間基地移設をめぐる迷走、果たせなかった選挙公約——民主党政権に対する批判や不満は山ほどある。しかし、そうした個別の問題はさしおいて有権者が何よりも不満と怒りを感じているのは、政権交代によって日本が大きく変わり、過去20年の閉塞状態に展望が開けるとの期待が、裏切られたことではないだろうか。
 民主党の細野豪志幹事長代理は、09年総選挙のマニフェストで掲げた公約に「見通しの甘さがあった」ことを率直に認める。税収の落ち込みを予想できなかったこと、歳出の削減が期待したほど実現できなかったことが2つの具体例だ。税収の落ち込みはともかく、歳出は野党時代には容易に削れると考えていた特別会計にはそれほど削る余地が実際にはなかった。
 この結果、衆院マニフェストは「絵に描いた餅になってしまった」と細野氏は言い、その反省から、自らが中心となってとりまとめた今回の参院選マニフェストでは「もっと現実的な政策だけを並べた」とその性格を説明する。
 しかし、その「現実的な」参院選マニフェストには、経済成長や親米路線など、これまでの自民党政権と見まがうばかりの言葉が並び、1年前のマニフェストで民主党が高らかに掲げたはずの「国のカタチを変える」という党としての独自性がまったく見えなくなっているとの批判や落胆が有権者にはある。
 細野氏は、天下りの根絶や地方分権など民主党が当初から掲げてきた旗を降ろしたわけではないが、「10年、20年の長期ビジョンはこれから政務調査会で議論をしていきたい」と述べ、現段階で長期的な国家ビジョンがまだ党全体で共有できていないことを率直に認める。そして、本来そうしたビジョンを構築し実施に移す上で中心的な役割を担うはずだった国家戦略局の設置が遅れただけでなく、その断念にまで追い込まれたことに、政権迷走の根本的な原因の一端があったと細野氏は見る。
 そうは言っても、衆院で圧倒的多数を握る民主党は、衆院の解散が無い限り向こう3年間政権を担当していかなければならない。それなのに、今後の政権運営について細野氏の口から具体的な戦略や戦術は聞こえてこない。それどころか、鳩山政権の8ヶ月のどこに問題があったのかさえきちんと総括されていないのが現状のようだ。
 その点について細野氏は、鳩山政権の失敗を議論していく場を作っていかなければならないだろうと語るだけだ。今後、民主党政権はこれまでの失敗を反省し、失われた信用と信頼を取り戻す手段を探りながら、捻れ国会という政局の現実を乗り切っていかなければならない。それが実情と言える。
 あれだけ期待を集めた政権交代からわずか9ヶ月の間に、有権者にこれほどまでにそっぽを向かれてしまったのはなぜか。果たして民主党にはそれが分かっているのか。
 参院選明けのマル激はこれを見極めようと、民主党の細野豪志幹事長代理に、民主党政権がどこで道を誤り、ここまでの政権運営で何が問題だったのかについて、数々の疑問をストレートにぶつけてみた。

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