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民主政の崩壊寸前で踏みとどまった米中間選挙とキャンセルカルチャー

マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1127回)

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完全版視聴期間 あと66日11時間47分
公開日 2022年11月12日

ゲスト

上智大学総合グローバル学部教授

1965年静岡県生まれ。90年上智大学外国語学部卒業。同年中日新聞社入社。94年退職。97年ジョージタウン大学大学院政治学部修士課程修了。2007年メリーランド大学大学院政治学部博士課程修了。文教大学准教授などを経て14年より現職。著書に『キャンセルカルチャー アメリカ、貶めあう社会』、共著に『危機のアメリカ「選挙デモクラシー」』など。

著書

概要

 崩壊の淵にあるアメリカ民主主義が、辛うじて踏みとどまったかに見える中間選挙だった。

 元来、中間選挙は政権与党に厳しい結果が出る。市民がインフレに喘ぐ中行われた今回の中間選挙でも、バイデン大統領の不人気とも相まって、民主党が大幅に議席を減らすことが予想されていた。そして、入れ替わりにトランプ前大統領に支持されたエレクション・ディナイヤー(選挙否定派)と呼ばれる保守派の議員が大挙してワシントンにやってくるはずだった。

 ところが、いざ蓋を開けてみると、共和党の票は伸び悩んだ。特にトランプ前大統領の支援を受けた「トランプ派」の候補が軒並み落選したため、投票日から4日経った今も上下両院ともに、どちらの党が過半数の議席を獲得したかを確定できない状態が続いている。

 最新の開票状況を見る限り、上院では今も議席が確定していない3州のうち、民主党はアリゾナ、ネバダの両州で勝利し、12月のジョージア州の決戦投票の結果を待つまでもなく、上院の過半数を維持する可能性が濃厚となっている。

 さらに、下馬評では大勝が確実視されていた下院でも、トランプ派の候補が次々と落選している。開票の最終盤に来て、共和党は大勝はおろか過半数も獲得できない可能性が見えてきた。本稿執筆の時点で下院では当選者が確定していない選挙区が21残っているが、そのうち共和党はあと7つを取れば過半数に達するところまで来ている。ところが、まだ未開票の票の大半は伝統的に民主党票が多い期日前投票分なので、共和党はその7つの議席の確保すら危ぶまれている。共和党にとってはよもやの事態となっているのだ。

 自分たちに都合の悪い選挙結果を受け入れず、根拠もなく選挙に不正があったと主張するトランプ派の議員がワシントンの連邦議会の過半を占めるようなことになれば、アメリカの民主主義は根底から壊れてしまう。今回は辛うじてギリギリのところでアメリカの有権者が良識を示して見せた形となった。

 残る選挙区の結果がどっちに転ぼうが、中間選挙の大勝を自分の手柄にした上で、その勢いを借りて来週にも2024年の大統領選挙への出馬を表明する予定だったトランプ氏の目論みは、根底から崩れてしまった。15日に予定されていた次期大統領選への出馬表明も、見合わせられる可能性が取り沙汰されている。楽勝ムードが一転して共和党不振の責任を問われる形となったトランプ氏は、すこぶる機嫌が悪いそうで、ここ何日かは誰彼構わず周囲の人間を怒鳴り散らしていることが報じられている。

 アメリカ政治が専門の前嶋和弘・上智大学総合グローバル学部教授は、大統領が不人気で空前のインフレの中で行われた選挙であったにもかかわらず、民主党が大敗しなかった原因の一つに、今年6月、最高裁中絶の権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決を覆したことへの危機感があったと指摘する。

 また、トランプ前大統領が中間選挙投票日の前日に次期大統領選への事実上の出馬表明をしたことも、逆に民主党支持層を投票所に駆り立てる結果を生んだと見られている。

 今回トランプ派の候補が軒並み落選し、トランプ流の戦い方では共和党は選挙に勝てないことが、2020年に続いて再び明らかになった。共和党内にも、早くもトランプ氏と決別すべきだとの声が上がり始めている。今回の選挙結果は、2024年の大統領選挙の候補者選びにも影響が出てくるだろう。

 しかし、仮にトランプ派が一掃されたとしても、アメリカの分断がより深刻化していることは誰の目にも明らかだ。民主党支持者は中絶問題や銃規制問題地球温暖化問題を最優先課題に挙げているのに対し、共和党支持者はインフレ対策や移民制限犯罪対策が一番の関心事だという。両者の間にはもはや熟議や交渉によって妥協点を見出すことは困難に見える。トランプに代わる新たな共和党のリーダーとして頭角を現しているロン・デサンティス・フロリダ州知事は、政策的にはトランプよりもさらに右寄りだ。

 また、アメリカの分断は日本にとっても決して他人事ではない。

 今回は米中間選挙の結果を検証した上で、アメリカ政治の底流に流れる「キャンセルカルチャー」や「クリティカル・レース・セオリー(批判的人種理論)」などについて、希代のアメリカウオッチャーの前嶋氏と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。

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